Inkscape独習ナビ!特別出張版
無料ドローツールでクマのイラストを描く! 第1回(全5回):下絵のファイルを開こう
シンプルな図形を組み合わせてイラストを作る
2016年11月7日 06:00
この集中連載は、無料で使える人気ベクターグラフィックソフト「Inkscape」の便利さと素晴らしさをより多くの人に知っていただくことを目的に始めました。ステップバイステップで見栄えのする作品を描いているうちに、自然と「Inkscape」の基本が習得できるようになります。具体的には、使いこなし方を解説する書籍『できるクリエイター Inkscape独習ナビ Windows&Mac対応』の入門セクションから抜粋し、再編集した原稿を短期集中連載として、日替わりでみなさまにお届けします。なお、Windowsでの操作を前提に解説していますが、たとえばショートカットキーなどでMacの場合の操作を括弧書きで併記していますので、Macでも同じ要領で読み進められます。
クマのイラストの制作の流れ(全5回)
●サンプルファイルについて
『できるクリエイター Inkscape独習ナビ Windows&Mac対応』の公式サイトを開いて[ダウンロード]項目にある[Dekicre_inkscape.zip]をクリックしてダウンロードし、ファイルを展開しておきましょう。レッスン1で使用するデータは、展開後の[Dekicre_inkscape]-[Lesson]-[Lesson1]-[sozai]フォルダーにあります。なお、ダウンロードしたファイルに含まれているすべてのサンプルファイルは、記事を利用して「Inkscape」の操作を学習する目的以外の用途には、使用することができませんのでご注意ください。
第1回(全5回):下絵のファイルを開こう
まず手描きしたイラストを下絵として読み込んでおきましょう。レイヤーに読み込んでロックしておけば下絵が固定されるので、その上にイラストが描きやすくなります。他に作例に合わせた色パレットも選択しておきます。
1. パレットを選択する
Inkscapeを起動する前に、レッスン1用のパレットを追加しておきます。
「InkScape」をインストールしたサブフォルダー(標準ではWindowsの場合は“C:\Program Files\Inkscape\share”、Macの場合は“/Applications/inkscape.app/Contents/Resources/share”)にサンプルファイル内のパレットファイル([Dekicre_inkscape]-[Lesson]-[Lesson1]-[sozai]-[lesson1-palette.gpl])をコピーすると、レッスン1用のパレットを追加できます。
❶[カラーパレット]の右端の[◀]をクリックしてレッスン1用のパレット(lesson1-palette)を選択します。
❷パレットが切り替わります。
2. レイヤーを追加する
最初にイラストを描くためのレイヤーと下絵を読み込むためのレイヤーを用意します。
❶[コマンドバー]の[レイヤーを表示]をクリックします。
❷[レイヤー]ダイアログの「レイヤー1」をダブルクリックして「イラスト」と入力し、[Enter]([return])キーを押します。
❸[レイヤー]ダイアログの[+]をクリックして、新規レイヤーを追加します。
[レイヤーを追加]ダイアログの❹[レイヤー名]に「下絵」と入力し、❺[位置]を[現在のレイヤーの背面側]に設定し、❻[追加]をクリックします。
3. 下絵をインポートする
❶「下絵」レイヤーを選択します。
❷[ファイル]メニューの[インポート]をクリックします。
【使用素材】
[Dekicre_inkscape]-[Lesson]-[Lesson1]フォルダ
素材……[bear.png]
【ショートカットキー】[インポート]
[Ctrl]([control])+[I]
❸[pngビットマップ画像のインポート]ダイアログはデフォルトの設定のまま[OK]をクリックします。
❹ファイルがインポートされました。
❺[ツールボックス]の[選択ツール]を選択します。
【ショートカットキー】[選択ツール]
[F1]または[S]
❻インポートした画像をドラッグしてページ内に収まるように移動します。
❼[レイヤー]ダイアログの「下絵」レイヤーの鍵マークをクリックしてレイヤーをロックします。
❽「イラスト」レイヤーを選択します。
これで下絵を入れたレイヤーがロックされ、実際に絵を描くときにズレたりしなくなります。
次回予告
本記事“第1回:下絵のファイルを開こう”の続きとして、明日は“第2回:イラストのパーツを描こう”を掲載しますのでお楽しみに!