Creators Updateで向上!Windowsの操作性

利便性を損なわずコンパクトにまとめられるスタートメニュー

 米国時間の11日から一般提供が開始された「Windows 10 Creators Update」では、数多くの機能追加や仕様変更が施されている。本連載では多数の更新点の中から、使い勝手に関わる変更に焦点を当ててご紹介する。

スタートメニューは利便性を損なわずにコンパクトな表示が可能に

 Windows 8.xが多くのユーザーに受け入れられなかった理由の1つがスタートメニュー(画面)である。階層構造を伴ってコンパクトにまとめられたスタートメニューが全画面表示されることに違和感を覚えた方も少なくない。他方でWindows 10のスタートメニューはWindows 7以前のそれをもとに、タイルのピン留め機能を備えるようになったものの、まだ冗長と感じるユーザーが多かったのだろう。Microsoftはユーザーフィードバックに答える形で、Creators Updateのスタートメニューからアプリケーションの一覧表示項目を分割した。

こちらは通常のスタートメニュー。アプリケーションの一覧とタイルのピン留め領域が並ぶ
Creators Updateでは、「設定」の[個人用設定]-[スタート]画面に並ぶ、[スタートメニューにアプリの一覧を表示する]スイッチが加わった
スイッチをOFFに切り替えると、[ピン留めしたタイル]ボタンを選択した状態でスタートメニューが現れる
[すべてのアプリ]ボタンをクリックすると、インストール済みアプリケーションの一覧画面に切り替わる

 Windows 10ユーザーならご承知のとおりアプリケーションの一覧は、ないと不便ながらも頻繁に利用する機能ではない。起動するアプリケーション名を検索ボックスに入力した方が早く、本誌読者であれば独自のランチャーを使っている方もおられるだろう。情報を提供するライブタイルの有用性を維持しつつ、コンパクト化したスタートメニューは実に使いやすく、個人的にはCreators Updateにおける重要な改善ポイントに数えられると確信している。

タイルをフォルダーにまとめられる“タイルフォルダー”機能

 スタートメニューに関してもう1つ加わったのが、“タイルフォルダー”機能だ。文字どおりタイルを階層化(フォルダー化)し、多くのタイルをスタートメニューにピン留めしようというものだ。たとえばSNS系、IM系とジャンルごとにアプリケーションを並べている場合、タイルフォルダーを使えば、コンパクトなスタートメニューを維持できる。タイルフォルダーを開くという操作が加わるため、操作が増えてしまうものの、スタートメニューを自分好みに整理できる便利な機能だ。

ここではIM系アプリケーションのタイルフォルダーを作成しよう。LINEのタイルをSkypeのタイルに重ね合わせ、そのままドロップする
これでタイルフォルダーが作成された。そのままFacebookメッセンジャーのタイルもドラッグ&ドロップで移動する
タイルフォルダーを閉じると、タイルサイズ“小”よりも小さいタイルが表示される。こちらをクリックすると先の画面のようにタイルフォルダーが開く