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「Google Chrome 155」が公開 ~247件もの脆弱性を修正、「Critical」は4件

「Rust」言語で実装された「JPEG XL」のデコーダーを追加、「WebCrypto」に耐量子暗号

「Google Chrome」v155.0.8059.40

 米Googleは10月6日(現地時間)、デスクトップ向け「Google Chrome」の安定(Stable)チャネルをv155.0.8059.39/.40へアップデートした。今後数日~数週間かけて、Windows/Mac環境にはv155.0.8059.39/.40、Linux環境にはv155.0.8059.39が展開される。

 本バージョンは、「Chrome 154」に続くメジャーアップデート。目玉は247件にのぼるセキュリティ修正だ。「Claude」の支援を受けて報告されたものが12件(「Critical」2件、「High」10件)、「OpenAI Codex Security」による報告が2件(いずれも「High」)含まれている。

 深刻度の内訳は、4段階中もっとも高い「Critical」が4件、2番目に高い「High」が53件、3番目の「Medium」が122件、最低の「Low」が68件。「Critical」と評価された脆弱性は、以下の通り。

  • CVE-2026-106382:Use after free in Chromecast
  • CVE-2026-106197:Use after free in Browser
  • CVE-2026-106358:Use after free in Navigation
  • CVE-2026-106347:Use after free in Track

 いずれも解放後メモリ利用(Use after free)と呼ばれる脆弱性だが、一般的にこのタイプはプログラムの異常終了や任意コードの実行につながる可能性がある。実際に悪用された報告はまだないようだが、できるだけ早い対処が望ましい。

 機能面でのハイライトは、画像フォーマット「JPEG XL」(image/jxl)のデコード対応だ。

 「JPEG XL」は非可逆圧縮と可逆圧縮の両方をサポートするロイヤリティフリーの画像形式。ISO/IEC 18181として標準化された。従来のJPEG形式の弱点(色の表現幅が狭い、アニメーションなし、圧縮前の画像に戻せない非可逆圧縮のみのサポート)を克服しつつ、大幅なファイルサイズの削減を実現しており、JPEGの後継として期待されている。拡張子はJXL。少しずつではあるが、対応アプリも増えてきている。

 「Chrome」(Chromium)の「JPEG XL」デコーダーは、メモリ安全な「Rust」言語で実装されているとのこと(jxl-rs)。「Chromium」プロジェクトでは画像デコードを「Rust」実装へ置き換えて、メモリ破壊の脆弱性削減と処理速度の向上を図る取り組みが続けられている。

 そのほかにも、おもに開発者向けの以下の新機能が追加されている。

  • PWA(Webアプリ)のウィンドウ操作が強化:ウィンドウ管理の権限をもつWebアプリがネイティブアプリに近いウィンドウ制御(最大化、最小化、復元など)を行えるように
  • 「WebCrypto」に耐量子暗号(PQC)を追加:ML-KEM、ML-DSA、X-Wingなど
  • Web開発者向けの機能強化:CSSの「symbols()」関数や「margin-trim」プロパティなど

 デスクトップ向け「Google Chrome」はWindows/Mac/Linuxに対応しており、現在、同社のWebサイトから無償でダウンロード可能。Windows版はWindows 10以降(Arm版はWindows 11以降)、Mac版はmacOS 13 Ventura以降に対応する。すでにインストールされている場合は自動で更新されるが、設定画面(chrome://settings/help)にアクセスすれば手動でアップデート可能。アップデートを完全に適用するには、「Google Chrome」の再起動が必要だ。