NEWS(10/03/01 17:03)

GMOグローバルサイン、デジタル署名の証明書発行サービスを個人開発者向けに拡大

証明書の発行手数料を33%割り引く期間限定キャンペーンも

“コードサイニング証明書 個人開発支援キャンペーン”のWebサイト“コードサイニング証明書 個人開発支援キャンペーン”のWebサイト

 GMOグローバルサイン(株)は2月22日、コードサイニング証明書の発行サービスの対象に個人開発者を追加した。同社ではこれを記念して、3月1日より期間限定で個人開発者向けに証明書の発行手数料を割り引く“コードサイニング証明書 個人開発支援キャンペーン”を開始している。

 コードサイニングとは、作成者などを示すデジタル署名をソフトウェアへ埋め込むこと。コードサイニングを確認すれば、ソフトウェアが流通の過程で何者かに改ざんされていないことを証明できる。最近のWindowsではOSの安全性確保のため、システムへの影響の大きい一部ソフトウェアでコードサイニングを義務化している。

 たとえば、Windows Vista以降の64bit版OSでデバイスドライバーをカーネルモードで利用するためには、“Kernel Mode Code Signing(KMCS)”と呼ばれるデジタル署名が施されている必要がある。ところが、これらのデジタル署名の証明書を取得するのは有償で、しかも個人では取得できなかったため、個人開発者による一部のデバイスドライバーが64bit版Windowsへ対応できないといった問題があった。

 たとえば、統合ベンチマークソフト「CrystalMark 2004R2」の作者が海外サービスを利用してデジタル署名の証明書を個人で取得した事例があったが、現在では取得できなくなっているようだ。また最近では、キーカスタマイズソフト「のどか」の作者が証明書取得のため会社を立ち上げた例もある。

 今回、GMOグローバルサインのサービスを個人開発者でも利用可能になったことで、個人開発者がソフトへデジタル署名を施す際のハードルが大幅に下がったと言えるだろう。本サービスを活用した有用なソフトが多く生まれることを期待したい。

 本サービスが対応するのはWindows向けの各種ソフトのほか、JavaやAdobe AIR製のソフト、「Microsoft Office」のVBAやマクロなど。価格は年間59,850円(税込み)からとなっており、複数年契約すると割り引きされるほか、“コードサイニング証明書 個人開発支援キャンペーン”の開催期間中は33%の割引きを受けることが可能。なお、本キャンペーンの開催期間は5月31日まで。

(柳 英俊)