杜のAndroid研究室
第232回
アカウント情報を一元管理できるパスワード管理アプリ「1Password」
Windows/Mac/iOS版とDropbox経由でデータを同期可能
(2015/3/18 18:56)
『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android(アンドロイド)”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、パスワード管理アプリ「1Password」に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。
複数のアカウント情報をマスターパスワードひとつで管理
「1Password」は、複数のWebサービスのID・パスワードなどのアカウント情報を登録して、一元管理できるアプリ。アプリ内ブラウザーでWebページにアクセスすることで、管理しているID・パスワードを自動入力でき、アプリ起動時に入力するマスターパスワードをひとつだけ覚えておくだけで、複数のWebサービスに手軽にログインすることが可能。また、アカウント情報に加え、クレジットカード情報やソフトウェアのライセンスキーといった様々な重要なデータを一元管理できる。
Android版のほか、Windows/Mac/iOS版がラインナップされており、オンラインストレージサービスの“Dropbox”に暗号化したデータを保存することで、複数端末でアカウント情報などを同期できるのも特長。なお、アカウント情報の新規登録をはじめとする一部機能は、有償版のみ利用可能だが、ダウンロード後、30日間は有償機能を無料で試用することができる。
なお、本アプリの仕様上、スクリーンショットを撮影することができなかったため、本稿ではデジタルカメラで画面を撮影した画像を使用している。
初回起動時に表示される画面で[新規1Passwordユーザーです]ボタンをタップすると、マスターパスワードを設定して利用を開始することが可能。なお、Windows版などをすでに利用している場合には、[以前、1Passwordを利用したことがあります]ボタンから“Dropbox”アカウントとの連携を設定して、他の端末で管理しているデータを同期することができる。
クレジットカード情報やソフトウェアのライセンスキーなども管理可能
アプリ起動時にはマスターパスワードの入力画面が表示され、日本語入力アプリでマスターパスワードを入力し、右側の南京錠型ボタンをタップすることで、カテゴリー別の一覧画面を表示可能。一覧画面右上の[+]ボタンからメニューを表示し、登録したい情報のカテゴリーを選択すれば、各情報の新規登録画面を表示できる。
利用中のWebサービスのアカウント情報を登録するときは、メニューの[ログイン]項目を選択して登録画面を表示し、IDとパスワード、URLと任意のタイトルを入力して保存できる。URLを入力する際は、あらかじめWebブラウザーでWebサービスのログイン画面を表示し、URLをコピーしてから、本アプリの登録画面で貼り付けを行うと簡便だ。
なお、本アプリで登録して管理できる情報は、Webサービスのアカウント情報のほか、クレジットカードやメールアカウントの情報、ソフトウェアのライセンスキー、パスポートや免許証の個人情報、テキストメモなど。たとえば、クレジットカード情報の場合、クレジットカード番号や名義人、ブランド、有効期限、認証コードなどを登録して管理することが可能だ。
さらに、アカウント情報などの登録画面では、パスワードの文字列を自動生成することもできる。各登録画面のパスワードの入力エリア右側にある鍵型アイコンをタップすると、ポップアップが表示され、大文字・数字・記号の使用の有無、文字列の長さを指定してパスワードを自動生成できる。ポップアップの[OK]ボタンをタップすれば、生成したパスワードを入力することが可能。
登録したID・パスワードのコピーや自動入力が可能
登録したアカウント情報などは、カテゴリー一覧画面からカテゴリーを選択し、さらにタイトルを選択することで詳細画面を表示して閲覧できる。詳細画面のIDやカード番号などの項目は、タップして下部に表示される[コピー]項目を選択したり、項目を長押しすることでクリップボードにコピーでき、Webブラウザーなどの別のアプリで貼り付けを行える。また、パスワードは“●”で隠して表示されるが、タップして表示されるメニューの[コピー]項目から文字列を隠したままコピーできるほか、[表示]項目から文字列を表示して確認することが可能だ。
また、詳細画面でURLをタップすると、アプリ内ブラウザーでWebページにアクセスでき、登録したID・パスワードが自動入力されるので、[ログイン]ボタンなどをタップするだけですばやくログインが可能。なお、ログイン画面に直接アクセスできない場合などは、ログイン画面を表示してからブラウザ画面右下の鍵型ボタンをタップし、表示されるアカウントを選択すれば、ID・パスワードをすばやく入力することができる。
ちなみに、カテゴリーを選択した後で表示されるアカウント情報などのタイトル一覧では、各タイトルの右側にある[…]ボタンのメニューから詳細画面を表示せずに、すばやくWebページにアクセスしたり、パスワードをコピーすることが可能だ。
“Dropbox”経由でデータを複数端末と同期できる
フォルダー一覧画面の左上にある[<]ボタンをタップして表示されるメインメニューで、下部の[設定]項目を選択すると、本アプリの設定画面を表示可能。設定画面の[同期]項目を選択して表示される画面では、登録したデータのバックアップやオンライン同期を設定できる。
[同期]画面上部で“同期”をONにし、次に表示される画面で[Dropboxを利用して同期]ボタンをタップすると、Webブラウザーで“Dropbox”のWebサイトにアクセスでき、ログインして連携を設定可能。“Dropbox”上に専用フォルダーを作成して、データを暗号化した状態で保存することができ、Windows/Mac/iOS版からアクセスして、データを読み込むことができる。“Dropbox”上のひとつのデータを複数端末の「1Password」で共有し、随時更新していくことで、管理しているアカウント情報などを同期することが可能だ。
なお、“同期”をONにした際に表示される画面で[ローカルストレージを同期]ボタンをタップすると、データを端末内にバックアップして、随時更新していくことができる。バックアップしたデータは、万が一、アプリデータが壊れたり、誤ってアプリをアンインストールしてしまった場合などに利用することが可能。
アカウント情報などをフォルダーやお気に入りで整理できる
「1Password」で登録・管理しているアカウント情報をはじめとする様々な情報は、カテゴリー別の一覧から探せるほか、フォルダーを作成して分類したり、お気に入りに登録して整理することができる。
フォルダーで分類するには、まずカテゴリー一覧画面で左上の[<]ボタンをタップし、メインメニューの[フォルダ]項目からフォルダー画面を表示して、画面右上の[+]ボタンから新規フォルダーを作成しておこう。アカウント情報などの詳細画面で右上のフォルダー型ボタンをタップすると、作成したフォルダーが一覧されるので、分類したいフォルダーを選択して、画面右上の[フォルダーを設定]ボタンをタップすればよい。カテゴリーが異なる情報を“仕事用”や“プライベート用”といったフォルダーにまとめて分類することができ、フォルダー画面からすばやく確認することが可能。
また、詳細画面の右上にあるスター型ボタンをタップすれば、アカウント情報などをお気に入りに登録することが可能。お気に入りに登録した情報は、メインメニューの[お気に入り]項目を選択して表示される画面からすばやく閲覧することができる。
なお、アカウント情報などの新規登録やパスワードの自動生成、情報のフォルダーへの分類やお気に入り登録といった機能は、有償版専用の機能となるが、30日間は無料で試用が可能。設定画面の[プレミアム機能]項目からアプリ内課金(1,200円)で有償版にアップグレードすることで、すべての機能を期間の制限なく利用することができる。
- 【著作権者】
- AgileBits, Inc.
- 【対応OS】
- Android 4.0以降
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(アプリ内課金あり)
- 【バージョン】
- 4.1.6(15/01/02)
- 1Password - Google Play の Android アプリ
- https://play.google.com/store/apps/details?id=com.agilebits.onepassword
- 1Password for Android
- https://agilebits.com/onepassword/android
- 1Passwordパスワード安全管理超入門 | インプレス
- http://book.impress.co.jp/books/1114170150