やじうまの杜
「Microsoft Publisher」がついにサポート終了、残されたPUBファイルに「LibreOffice」が救いの手
特定企業の独自ファイル形式の末路に警鐘を鳴らす
2026年10月19日 19:20
「やじうまの杜」では、ニュース・レビューにこだわらない幅広い話題をお伝えします。
「Microsoft Publisher」が先日、「Office 2021」などとともにサポート終了を迎えました。30年以上にわたって、ニュースレターやチラシ、ポスター、カレンダーづくりなどに愛用されてきたソフトですが、ついに引退です。
「Microsoft 365」では10月1日以降、順次利用できなくなっています。買い切り版は10月13日にサポートが打ち切られており、セキュリティパッチなどはもう提供されません。だましだまし使い続けることは可能ですが、おすすめはできません。――では、これまでに作成したPUBファイルはどうすればいいのでしょうか。
Microsoftは閲覧・印刷用にはPDF形式へ、編集用にはそのPDFを「Word」で開いてDOCX形式へ変換することを勧めており、大量のファイルを一括でPDFに変換する「PowerShell」スクリプトのサンプルまで用意してくれていますが、やはりアプリで開けた方が安心といえば安心ですよね。
そこで助け舟を出してくれたのが、オープンソースのオフィススイート「LibreOffice」を開発するThe Document Foundation(TDF)です。
TDFいわく、PDFはレイアウトこそ保たれるものの、そもそも編集向けの形式ではありません。DOCX形式なら編集はできますが、「Word」はページレイアウトのためのツールではないので、複雑なファイルは変換の際に書式が崩れてしまいます。そもそも、ある企業の独自形式から同じ企業の別の独自形式へ移るだけで、根本的な解決になっていない――というのがTDFの主張。
TDFがおすすめするのは、「LibreOffice」のドローアプリ「Draw」やオープンソースのDTPソフト「Scribus」。PUB形式はオープンな標準規格ではありませんが、「Document Liberation Project」の開発者がリバースエンジニアリングによって解析し、読み込み用のライブラリ「libmspub」を開発しており、これらのアプリには「libmspub」が組み込まれています。「Draw」はDTP専門のアプリではないものの、ニュースレターのような数ページ程度の文書や、さまざまな判型の1ページものなら十分に扱えるそうです。読み込んだ文書は、オープンな標準規格「OpenDocument Format」(ODF)で保存し直すこともできます。
TDFは、製品の終了で開けなくなる企業独自のファイル形式ではなく、特定のアプリや企業に依存しないODFを利用するよう呼び掛けています。たしかに、実際にこのような事例を目の当たりにすると、そうするべきなのかなとも感じますが……皆さんはいかがでしょうか。


















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