いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】リーダーに抜擢されたけれどプロジェクト管理はどうする?エクセルだけで見やすいガントチャートを作るテク
2018年3月16日 06:55
急にリーダーを任されたけれど……
プロジェクト管理の際、ガントチャート(プロジェクト管理で使用するスケジュール表)を使ってスケジュールや工程を管理することは多いと思います。プロジェクト管理用にさまざまなツールが市販されており、簡単に進捗表やグラフなどを作成できますよね。
プロジェクト管理には欠かせないガントチャートですが、実は特別なツールを使わなくても、Excelだけで作成することができます。Excelのグラフ機能を使って積み上げ横棒グラフを作成し、細かい調整を加えながら作っていきます。
もし、急にプロジェクトリーダーを任されて、プロジェクト管理用のツールなども手元にそろっていなくて困った時は、ぜひ思い出して試してみてくださいね。
Excelのグラフ機能でガントチャートを作る
ここでは「『〇△書籍』出版スケジュール」(①)の例を使って、ガントチャートを作ってみます。
まず、この表の「作業工程」と「開始」のデータを元に積み上げ横棒グラフを作成します。セル範囲A2:B7(②)を選択して、[挿入]タブ(③)→[縦棒/横棒グラフの挿入](④)→[積み上げ横棒](⑤)をクリックします。
積み上げ横棒グラフが挿入されるので、続けて「日数」のデータをコピーしてグラフエリアに貼り付けます。セル範囲C2:C7を選択し、[Ctrl]+[C]キーを押してコピーします(⑥)。グラフエリアを選択して[Ctrl]+[V]キーで貼り付けます(⑦)。
作成された積み上げ横棒グラフの青いバーの部分(「開始」の系列)は不要なので、塗りつぶしを「なし」にします。青いバーの部分(「開始」の系列)をクリックして選択し(⑧)、[ホーム]タブ(⑨)→[塗りつぶしの色]の右横の矢印(⑩)をクリックして[塗りつぶしなし](⑪)を選択します。
「開始」のデータ系列の色が見えなくなりましたね(⑫)。
次に補助目盛線を表示させます。横軸を右クリックして表示されるメニューから[補助目盛線の追加](⑬)を選択します。
補助目盛が表示されました(⑭)。
これでまずガントチャートの大枠ができました。以降の項で横軸と縦軸の設定をしていきます。
横軸の設定
まずは横軸の設定をします。[横軸](①)をクリックして選択し、[グラフツール]の[書式](②)→[選択対象の書式設定](③)をクリックして[軸の書式設定]作業ウィンドウ(④)を表示します。
[軸の書式設定]作業ウィンドウで、自動的に設定された横軸の[最小値]と[最大値]を変更します。[境界値]欄の[最小値]には「43130.0」、[最大値]には「43220.0」(⑤)と表示されていますが、これはシリアル値です。「シリアル値」とは、Excelが時刻データや日付データを表す際に使用する値です。日付のシリアル値は、1900/1/1を1として、順に数えた時の数値になります。
⑤では、シリアル値で表示されていますが、実際に入力する時は「yyyy/mm/dd」のような日付形式で入力すると、自動的にシリアル値に変換されます。
[最小値]に「2018/2/26」(⑥)と入力します。
確定すると自動でシリアル値に変換されます(⑦)。続けて[最大値]に「2018/4/22」(⑧)と入力して確定します。
同様にシリアル値に変換されました(⑨)。
次に主軸と補助軸の単位を変更します。[単位]欄の[主]に「7.0」(⑩)、[補助]に「1.0」(⑪)と入力します(実際は「7」や「1」と入力すると、自動的に少数点第一位まで入力されます)。
グラフエリアに表示されるデータの範囲が絞られました。また、横軸の主軸の単位が1週間ごとになりましたね(⑫)。
これで横軸の設定は終わりです。
縦軸の設定
ここでは縦軸の設定をします。グラフの元になっている「『〇△書籍』出版スケジュール」と作成されたグラフでは、項目の表示順が逆になっていますよね(①)。
表と同じ順番になるように、積み上げ横棒グラフの項目を並べ替えてみましょう。
縦軸をクリックして選択し(②)、[グラフツール]の[書式]タブ(③)→[選択対象の書式設定](④)をクリックして[軸の書式設定]作業ウィンドウ(⑤)を表示します。
[横軸との交点]欄の[最大項目](⑥)をクリックしてオンにします。続けて、[軸位置]欄の[軸を反転する](⑦)をクリックしてチェックマークを付けます。
表と同じ順序になりました(⑧)。
あとは必要に応じて、グラフの大きさを変更したり、グラフタイトル(⑨)を入力したりします。色や形を好みのものに変更して完成です(⑩)。
Excelだけでもガントチャートが作れる
今回は、Excelのグラフ機能を使ってガントチャートを作成する方法について解説しました。特別なツールを使わなくても、Excelだけで作成することができるので、急に必要になった時でも対応できます。
ぜひ試してみてくださいね。
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