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The Document Foundation、無償の統合オフィス環境「LibreOffice 4」の正式版を公開
ワープロソフト「Writer」や表計算ソフト「Calc」を中心に多くの機能が追加された
(2013/2/8 17:48)
The Document Foundationは7日、「OpenOffice.org」から派生したオープンソースのオフィス統合環境「LibreOffice」の最新メジャーバージョンアップ版となるv4.0.0の正式版を公開した。最新版では、ワープロソフト「Writer」や表計算ソフト「Calc」を中心に多くの機能が追加されている。
「Writer」のもっとも注目の変更点は、選択テキストに対してコメントを付加する機能が追加されたこと。また、児童教育向けのプログラミング言語“LOGO”を使ってベクター図形を描画できる拡張機能「LibreLogo」が、「Writer」に統合された。
さらに、最初のページを表紙にすることを考慮して、ページスタイルを変更せずに最初のページだけ異なるヘッダー・フッターを設定できるようになった。また、「Microsoft Word」の“インク”機能で注釈が手書きされたDOCX文書などのインポートに対応したほか、「Microsoft Office」で採用されている数式向けリッチテキスト形式“Math RTF”へ対応するといった変更が施されている。
「Calc」では、ODS文書を開く際のパフォーマンスが向上したほか、XMLファイルから必要なデータだけを取り込める“XMLソース”ダイアログが追加された。また、選択したグラフを画像としてエクスポートできるようになっている。さらに、ピボットテーブルで“ページ”フィールドの項目を複数選択できるようになった。
加えて、オプションダイアログの[LibreOffice Calc]-[数式]画面にある“ファイル読み込み時に再計算”設定で“再計算しない”を選択することで、ODS/XLSXファイルの読み込みを高速化できるようになった。そのほか、扱えるODFファイルの制限が2GBから4GBへ拡張されている。
プレゼンテーションソフト「Impress」やドローソフト「Draw」、データベースソフト「Base」でも、細かな機能向上が図られている。
加えて、「Microsoft Publisher」で作成した文書を「LibreOffice」で開けるようになったほか、「Microsoft Visio」との互換性が向上し、全バージョンの「Microsoft Visio」で作成した文書ファイルに対応している。
本ソフトは、Windows XP/Vista/7/8などに対応するフリーソフトで、現在The Document FoundationのWebサイトや窓の杜ライブラリからダウンロード可能。なおv4.0.0は正式版であるものの、上級者向けのリリースとなっている。実務向けに利用する場合は、より安定したv3.6系の利用が推奨されている。
ソフトウェア情報
- 「LibreOffice」
- 【著作権者】
- LibreOffice contributors and/or their affiliates
- 【対応OS】
- Windows XP/Vista/7/8など
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 4.0.0(13/02/07)