REVIEW(12/05/29)
「Office IME 2010」の“オープン拡張辞書”を作成「オープン拡張辞書エディタ」
「Microsoft Excel」なしで作成可能。公式ツールにはない機能も充実
「オープン拡張辞書エディタ」は、日本語入力システム「Microsoft Office IME 2010」(以下、「Office IME 2010」)などで利用できる変換辞書“オープン拡張辞書”の作成を支援するソフト。Windows XP/Vista/7に対応する寄付歓迎のフリーソフトで、ベクターのライブラリページからダウンロードできる。なお、動作には.NET Framework 2.0以降が必要。
“オープン拡張辞書”は、インストール・配布・更新・共有が手軽に行える新しい変換辞書フォーマット。単語に説明文とURLを追加して、利用時に変換候補ウィンドウから参照できるようにすることが可能。現在のところ「Office IME 2010」が対応している。
“オープン拡張辞書”に準拠した変換辞書を作成するには、Microsoftが無償で提供している「Microsoft Excel」用のテンプレートが利用可能。「Microsoft Excel」をもっていない場合でも、今回紹介する「オープン拡張辞書エディタ」で作成できる。
使い方は簡単で、辞書のプロパティを編集し、リストに単語を登録してファイルとして保存するだけでよい。出力は、XMLをベースとしたテキスト形式“DCTX”と、それをCAB方式で圧縮した“DCTXC”の双方に対応。ツールチップによるヘルプ機能が充実しているので、初めてのユーザーでも簡単に利用できるだろう。“オープン拡張辞書”の詳しい仕様については、公式のExcelテンプレートとともに配布されているドキュメントを参照してほしい。
さらに、公式の「Microsoft Excel」テンプレートにはない機能も備える。たとえば、既存の“オープン拡張辞書”を開いて編集したり、別の“オープン拡張辞書”へインポートすることが可能。また、ユーザー辞書やテキスト形式の辞書データのインポートにも対応している。既存の辞書をさらに拡充させたい場合や、ユーザー辞書を“オープン拡張辞書”へ変換して複数環境での共有を容易にするといった使い方が考えられるだろう。
なお、本ソフトを無償で利用できるのは、個人が非営利目的で使用する場合に限るので注意。それ以外の用途に利用する場合は、作者へ問い合わせてほしいとのこと。
- 【著作権者】
- haryosh 氏
- 【対応OS】
- Windows XP/Vista/7
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(個人の非営利目的に限る、寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 1.0.0(10/08/30)