レビュー

キーファイルでパスワードを保護するパスワード管理ソフト「Secretbook for Password」

256ビットのAESでパスワードやユーザーIDを暗号化。パスワードの耐久度チェック機能も

「Secretbook for Password」v1.7

 「Secretbook for Password」は、シンプルな画面でパスワードの管理を行えるパスワード管理ソフト。64bit版を含むWindows XP/Vista/7/8に対応するフリーソフトで、現在作者のWebサイトからダウンロードできる。

 本ソフトは、ソフトの起動時にパスワードを入力するほか、“キーファイル”を読み込ませる必要があるのが特長。“キーファイル”には本ソフトがパスワードなどのデータを暗号化する際に用いた乱数が保存されており、このファイルが無いと本ソフトは利用できない。“キーファイル”をUSBメモリなどパソコンの外部に保存しておくことで、データをより安全に保護できる仕組み。なお、“キーファイル”やユーザーID、パスワードなどの情報は256ビットのAESアルゴリズムで暗号化される。

 画面はシンプルにまとめられており、主な機能は[新規パスワードの登録]と[パスワードの検索]という2つのボタンにまとめられている。パスワードなどを登録する際には[新規パスワードの登録]ボタンを押し、ユーザーが任意に設定する“カテゴリー”とユーザーID、パスワードを入力・保存する。“カテゴリー”はユーザーが自由に設定できる。

 保存されたパスワードを参照するには[パスワードの検索]ボタンを押す。すると[カテゴリー検索]ウィンドウがポップアップするので、ここにパスワードの登録時に設定した“カテゴリー”を入力する。“カテゴリー”はインクリメンタルサーチで絞り込まれるので、呼び出したいユーザーIDが含まれる“カテゴリー”を選択すると、ユーザーIDの一覧が表示される。ユーザーIDでの検索は行えないため、ユーザーIDをどの“カテゴリー”に登録したか忘れないようにしよう。

 一覧からユーザーIDを選択すると、登録したユーザーIDやパスワードが表示される。パスワードの文字列は“●”で伏せられているが、目を模したボタンで平文での表示・非表示を切り替え可能。[ID][Pass]ボタンからは、ユーザーIDやパスワードをクリップボードへコピーできる。そのほか、[ID/Pass]ボタンからはユーザーIDとパスワードをコピーできる専用ウィンドウ“クリッパー”が起動する。

新規パスワードの登録画面。“カテゴリー”は自由に設定できるが、忘れないようにしよう
“クリッパー”機能

 また、本ソフトはパスワードの生成機能やパスワードが総当り攻撃を受けた際、どのぐらいの時間でパスワードが解読されるかの時間をシミュレート可能。そのほか、本ソフトへのアクセス履歴を保存する機能や、設定した時間が経過した後クリップボード内のデータを消去する機能など、セキュリティにも配慮されている。

ソフトウェア情報

「Secretbook for Password」
【著作権者】
human and information 氏
【対応OS】
64bit版を含むWindows XP/Vista/7/8
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.7(15/01/04)

(市川 祐吉)