杜のAndroid研究室

第249回

コメント機能が追加された「Dropbox」最新版の使い方をあらためて確認する

さまざまなファイルをプレビュー表示できるほか、Android版「MS Office」との連携も可能

 『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、オンラインストレージサービス“Dropbox”の公式クライアントアプリ「Dropbox」に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。

文書ファイルをプレビュー表示でき、Word/Excel/PowerPointアプリで編集可能

「Dropbox」
一覧からファイルを選択すると、内蔵ビューワーまたは外部アプリで閲覧可能

 「Dropbox」は、定番のオンラインストレージサービス、“Dropbox”の公式クライアントアプリ。すでに本連載でも取り上げているが、その後もバージョンアップを重ねており、v3.0.0からはユーザーインターフェイスが大幅刷新されたほか、最新版のv3.0.1ではコメント機能などが追加されているので、あらためて主要機能を紹介する。

 ログイン後に表示される起動画面では、“Dropbox”上にある自分のフォルダー内のファイルやフォルダーを一覧表示可能。ファイルやフォルダーの一覧は、アルファベット順のほか、更新日時順で並べ替えることができる。

 一覧から任意のファイルを選択すると、内蔵ビューワーまたは外部アプリで閲覧可能で、内蔵ビューワーが多くのファイル形式に対応しており、さまざまなファイルをアプリ内で閲覧できるのが特徴。BMP/JPEG/PNG/GIFなどの画像ファイルのほか、Microsoft Officeの「Word」「Excel」「PowerPoint」の文書ファイル、PDFファイルなどを内蔵ビューワーでプレビュー表示でき、アニメーションGIFファイルをプレビューすることもできる。

 さらに、「Word」「Excel」「PowerPoint」のAndroid版クライアントアプリをインストールしている場合、これらのオフィスアプリを本アプリからすばやく起動して、文書ファイルを編集することが可能。たとえば、Wordファイルのプレビュー画面の右下にある矢印型ボタンをタップし、表示されるポップアップで[Word]項目を選択すると、「Word」を起動して文書の編集を行える。「Word」で文書を上書き保存すれば、“Dropbox”にファイルがアップロードされ、オンラインストレージ上のファイルを更新できる仕組み。

「Word」「Excel」「PowerPoint」の文書ファイルやPDFファイルをプレビュー表示できる
プレビュー画面右下の矢印型ボタンからオフィスアプリを起動して、文書ファイルを編集・保存できる

 なお、一覧からテキストファイルを選択した場合、内蔵ビューワーでは閲覧できないが、表示されるポップアップから[DBテキスト エディタ]項目を選択することで、本アプリ内蔵のテキストエディターを起動可能。テキストエディターでは、テキストをすばやく編集して、オンラインストレージ上のファイルを更新することができる。

 また、一覧で任意のファイルを長押しするか、ファイルの右側にある[∨]ボタンをタップすると、画面下部にファイル操作用のメニューを表示できる。メニューからは、ファイルの名前変更や他のフォルダーへの移動ができるほか、ファイルをエクスポートして端末内に保存したり、メールアプリなどで送信することが可能だ。また、ファイルを“お気に入り”に追加して、オフラインでも閲覧可能にすることもできる。

ファイルの長押しによって画面下部に表示されるメニューで、ファイルの名前変更や移動、エクスポートなどを操作可能
“お気に入り”に追加したファイルはオフラインでも閲覧可能になる

 このほか、一覧画面の右上にある拡大鏡型ボタンからはキーワードを入力してファイルやフォルダーを検索することが可能。また、Word、PowerPoint、PDFファイルのプレビュー画面では、右上の拡大鏡型ボタンから文書内のテキストを検索することができる。

フォルダーやURLでファイルを共有し、コメントをやり取りできる

 “Dropbox”では、任意のフォルダーを共有することで、フォルダー内のファイルを複数ユーザーで編集・追加・削除できるようになる。フォルダーを共有するときは、フォルダーを選択してファイル一覧を表示した上で、画面右上の[∨]ボタンをタップして画面下部に表示されるメニューで[共同作業の相手の招待する]項目を選択すればよい。次の画面で招待するユーザーのメールアドレスを入力して招待メールを送信でき、相手が参加を承認すれば、フォルダーを共有することが可能だ。

 また、大容量のファイルなどを受け渡したいときは、ファイルやフォルダーの共有用URLを取得して、相手に教えることもできる。画面下部に表示されるメニューの[このファイルへのリンクを送信]または[フォルダへのリンクを送信]項目を選択して共有用URLを取得し、メールやチャットアプリなどで送信可能。共有用URLからはファイルを編集することはできないが、ログインすることなく“Dropbox”のWebページにアクセスでき、ファイルを閲覧したり、ダウンロードすることが可能。

[共同作業の相手を招待する]項目を選択して、フォルダーを共有できる
共有用URLを取得して、個別のファイルを共有することも可能

 さらに、最新版のv3.0.1では、他のユーザーと共有したファイルのプレビュー画面でコメントをやり取りすることが可能になっている。プレビュー画面の右下にあるフキダシ型ボタンをタップすると、コメント画面を表示してコメントを追加・閲覧可能。コメントを追加すると、共有フォルダーの参加メンバーにメールなどで通知が行われ、コメントをやり取りしながらファイルを共同編集することができる。なお、コメント機能はAndroid版のほか、iOS版、Web版で利用可能だ。

 また、コメント画面の入力エリアでは、“@”に続けてメールアドレスを入力することで、宛先を指定してコメントを追加できる。宛先のメールアドレスには、ファイルの閲覧とコメントの追加・閲覧ができるリンクを記載したメールが送信され、“Dropbox”を利用していないユーザーともコメントをやり取りすることが可能だ。

プレビュー画面右下のフキダシ型ボタンからコメント画面を表示し、ファイルを共有しているユーザーとコメントをやり取りできる
“@”に続けてメールアドレスを入力して宛先を指定すれば、“Dropbox”を利用していないユーザーともコメントをやり取りできる

端末内のファイルをアップロードできるほか、写真・動画の自動アップロード機能も備える

一覧画面右下の[+]ボタンから端末内のファイルをアップロードしたり、新規フォルダーや新規テキストファイルを作成できる

 端末内のファイルを“Dropbox”へアップロードするときは、ファイルを追加したいフォルダーを選択した上で、一覧画面で右下にある円形の[+]ボタンをタップしよう。画面下部に表示されるメニューの[ファイルをアップロード]項目を選択すると、端末内の写真や動画、その他のファイルを選択してアップロードすることが可能。また、メニューの[カメラを使用]項目を選択すれば、選択したフォルダーへその場で撮影した写真や動画をすばやくアップロードできる。

 また、[+]ボタンのメニューで[新規フォルダ]項目を選択すれば、フォルダー内に新規フォルダーを作成できるほか、[新規テキストファイル]項目を選択すると、内蔵テキストエディターでメモを入力し、テキストファイルをオンラインストレージ上に保存することが可能。

 さらに、本アプリでは、端末のカメラで撮影した写真や動画を自動で“Dropbox”へアップロードすることが可能。本アプリの設定画面の[カメラアップロード]項目において、自動アップロード機能をON/OFFできるほか、自動アップロードを行うファイルの種類や通信方式を指定することもできる。なお、自動アップロードされた写真や動画は、“Camera Uploads”フォルダーに保存される。

 このほか、起動画面の左上にある3本線の[メニュー]ボタンをタップして表示されるメニューで[写真]項目を選択すると、[写真]画面を表示可能。[写真]画面では、保存先のフォルダーに関係なく、オンラインストレージ上の写真や動画を日付順に一覧できるほか、複数の写真・動画をまとめてアルバムを作成することも可能だ。

設定画面の[カメラアップロード]項目で写真・動画の自動アップロード機能をON/OFFできる
[写真]画面では、保存先のフォルダーに関係なく、オンラインストレージ上の写真や動画を日付順で閲覧できる
「Dropbox」
【著作権者】
Dropbox, Inc.
【対応OS】
Android 4.0.3以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
3.0.1(15/07/15)

(ライターズハイ:鈴木 友博)