#モリトーク

第124話

Operaの秘密兵器

 「Opera」がv28でブックマークデータの同期に対応した。異なるデスクトップ環境にインストールした「Opera」のブックマークデータだけでなく、モバイル環境のそれも同期の対象だ。

ブックマークデータの同期に対応した「Opera 28」

 Web描画エンジンを変更した新生「Opera」は当初、ブックマーク機能を搭載せず、それを“スピードダイヤル”機能に集約するという斬新なアイデアを打ち出した。その後、ツールバー型のブックマーク機能をv19で復活させると、v25では各ブックマークをサムネイル画像で管理する機能も追加。

 そして今回、データの同期に対応したことで、ブックマーク機能においては他社のWebブラウザーに追いつき、上回ったと言えるだろうか。いったん廃止された機能がここまで進化したのだから不思議なものだ。

サイドバー機能を開発中の「Opera」

 こうして完成形に近づいた「Opera」のブックマーク機能だが、どうやらこれだけでは終わらない模様。Opera社は現在、サイドバー機能を正式実装へ向けて開発している。このサイドバーはブックマーク専用というわけではなく、拡張機能が利用可能な領域として提供される予定。

 つまり、ブックマーク機能と連携するサイドバー型の拡張機能であれば、旧「Opera」のような使い勝手が復活する。また、Twitterのタイムラインをサイドバーに表示させたりと、その自由度は高そうだ。

 タイミング的に考えれば、「Opera」のサイドバー機能は「Vivaldi」のそれを意識したもののように思える。しかし、単純に模造するのではなく、拡張機能用のAPIを先立って公開したことは興味深く、今後の「Opera」を象徴する機能へと発展するかもしれない。

(中井 浩晶)