杜のVR部
第48回
スマホで大ヒットしたゲームのVR版が登場。Gear VR向けランゲーム「Smash Hit」
VRに対応することでアトラクション的な面白さの感じられるカジュアルゲームへ
(2015/10/27 15:58)
Gear VR向けには、現在さまざまなゲームが配信されている。スマホで楽しめるカジュアルなゲームで世界的に大ヒットしたものが移植される例も少しずつだが現れてきている。
今回紹介する「Smash Hit」は、iOS、Android向けゲームとして全世界で数千万人がプレイしたカジュアルゲームだ。9月にGear VR版としてVRに移植された。もともとVRとも相性が良さそうなゲームではあったが、その良さが引き立ち、VRゲームとしても思わずハマってしまう出来栄えに仕上がっている。
元のスマホ版と合わせて紹介していこう。
物を派手に壊す楽しさと程よい難しさ「Smash Hit」
この「Smash Hit」は一人称視点で、ステージを自動的にずっと前へ進んでいく。目の前に立ち塞がるガラスの障害物を弾を飛ばして壊しながら、そして弾を補充するクリスタルも合わせて壊しながら進んでいくというゲームだ。
スマホ版では、画面をタップするとその方向に弾が飛んで行くようになっており、気持ち良く弾を飛ばしながらステージを進んでいく。ステージが変わるにつれて難易度が上がるようになっており、障害物のギミックも変化していく。等速度で動いていくので移動に気を遣う必要は一切なく、プレイヤーは障害物を壊すこと、そして弾を補充することの2点、つまり弾を飛ばして物を壊すことに集中することになり、いつか没頭していく。
スマホ版を遊んで思うのは、“物を派手に壊す”楽しさがこのゲームの肝だということ。ゲームの仕組みをむき出しにしてしまえば、かなりシンプルな的当てゲームなのだ。そこに、ガラスとクリスタルという派手な物体を壊すという気持ちよさが加わることで爽快感がプラスされる。ガラスをパリンと割ることは日常的にはなかなかないが、アクション映画で豪快に割れたときなど、ちょっとした快感を感じるのではないか。ある種、サンドバッグを殴るようなストレス発散にも繋がっていく。
VRでさらに高まる爽快感
さて、スマホ版「Smash Hit」の面白さを紹介したところで、VR版で何が変わったのかを紹介したい。とは言ったものの、実は変更点はあまりない。弾を飛ばす時の流れが、“飛ばしたい場所のタップ”から、“頭を動かして目線を合わせ、Gear VRの側面にあるタッチパッドをタップ”という動作に変わったことぐらいだろうか。この操作の変化により、スマホ版ではできた2つのターゲットに同時に弾を飛ばすことはできなくなっている。
しかし体験してみると、実はこの操作変更がプレイ感を激変させ、一層楽しいものにするポイントとなっている。スマホ版の解説のところで、“シンプルな的当てゲーム”という喩えを使ったが、Gear VR版では的当てから、遊園地のアトラクションのような“自動で動く乗り物に乗り、頭を動かして照準を合わせてから発射ボタンを押す”といった臨場感満点のゲームに面白さが進化する。
そして障害物も、まさに自分の目の前にガラスが迫ってきて、目の前でバリンという音を立てて割れる……ということで臨場感が増している。Gear VR版「Smash Hit」は、スマホ版でも魅力的だった面白さをVRで見事に引き出しているとも言える。
ソフトウェア情報
- 「Smash Hit」
- 【メーカー】
- Mediocre
- 【開発者】
- Mediocre
- 【対応ハードウェア】
- Gear VR Innovator Edition for S6
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.0.0
- Smash Hit - Mediocre
- http://www.smashhitgame.com/