【第434回】
2DアクションRPG「遺跡島と7つのまほう」
少女と猫を連れて遺跡島を探検しよう
(10/11/26)
『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、プレイスタイルの幅が広く思考性の高いアクションRPG「遺跡島と7つのまほう」を紹介しよう。
パズル要素の高い仕掛けや豊富なスキル・魔法が特徴のアクションRPG
「遺跡島と7つのまほう」は、かけだしの冒険者“ニコ”(名前変更可)を操作して、少女“ニャルダ”(名前変更可)やしゃべる猫“にゃんこ先生”と共に“遺跡島”を冒険するアクションRPG。トップビューのフィールド探索型で、パズル要素の高い仕掛けや、豊富なスキル・魔法を使ったバトルを楽しむことができる。マップは固定画面の切り替え方式で、通路やフィールド上の矢印を踏むことで別の画面に移動する。
操作はマウスで移動先をクリックして移動・攻撃するほか、スキルや魔法、アイテムなどをファンクションキーやテンキー、スペースキーにショートカット登録してコマンドを実行するというMMORPGに近い形式を採用。また、画面右に並んだアイコンのクリックで開くウィンドウからマップ確認や各種設定が行える。セーブはマップの各所にある女神像に触れることで可能だ。
ゲームの目的は、記憶を失っているニャルダとにゃんこ先生の護衛をしながら遺跡島を冒険すること。まずはレベルアップを目指し、モンスターを発見したらクリックで攻撃して倒していこう。一度クリックすればモンスターを倒すまで自動で攻撃を継続可能だ。モンスターを倒すと経験値やアイテムを入手できる。経験値は%で表示され、100%になるとレベルが1アップし、HPが増えるほか“スキルポイント”が与えられる。
スキルポイントを獲得したら、画面右の“スキル”アイコンでスキル設定画面を開き、ニコのスキルを習得しよう。モンスターの攻撃を防御する“ガード”や移動速度を速くする“ダッシュ”、攻撃を2連続でくり出す“連撃”といったものがあり、その多くは戦闘で役立つ。これらは習得しただけでは役に立たず、ショートカットキーを登録して、キー入力することで発動する仕組みだ。
同様にニャルダが習得する“魔法”があり、こちらはスキルポイントの代わりに、フィールド上にアイテムとして配置されている“マナ”を割り振ることで利用可能となる。魔法には光、炎などの属性があり、マナも属性ごとに用意されているほか、各地にある神殿で各属性を使用可能にすることが習得条件となっている。たとえばHPを回復する光の魔法“ヒールライト”を使うには、光の神殿にて“光の魔法”を入手し、さらに光のマナを3つ以上集めて“まほう”設定画面でマナを割り振り、ショートカットを登録するという具合だ。
スキルも魔法も、習得していくにつれてより強力なものが習得可能となっていく。また、スキルポイントやマナの割り振りはいつでもやり直すことが可能なので、いろいろなスキルや魔法を試してみるといいだろう。なお、魔法は“自動使用”を設定すればニャルダが自動で使ってくれる。あまり賢くないが、ある程度入力操作を軽減できる。
アイテムはフィールドに落ちているものやモンスターを倒すとドロップするものを回収するほか、序盤のクリア後に行けるようになる街で買うこともできる。アイテムにはHP回復の“まんまるドロップ”などショートカット登録して使用するものや、モンスターがドロップする換金用の素材、そしてニコやニャルダが装備する装備品などがある。やはり重要なのは装備品で、攻撃力や命中率、HP、およびスキルや魔法の発動に必要となる“SP”を増強するためには欠かせない。装備品は画面右の“そうび”項目から任意に変更可能で、ニコとニャルダの個別に装備する。
ニコとニャルダはHPを共有しており、HPがゼロになるとゲームオーバーだ。通常、プレイヤーはニコを操作し、ニャルダはそのあとをついてくるのだが、[Shift]キーを押しながらのマウス操作でニャルダを移動させることも可能。ニコとニャルダの共同でスイッチなどの仕掛けを作動させるときに利用しよう。また、にゃんこ先生はマップ上の特定の位置に登場し、話しかけると攻略ヒントを与えてくれる。見かけたら必ず話しておこう。
メモをとりながらマップを制覇していこう
プレイの基本はこまめなセーブと手堅いレベル上げ、そしてメモをとること。フィールド上には特定の魔法がないと取れないアイテムや通れない通路が大量に仕掛けられているので、これらはメモしておくことが大切だ。こういった探索タイプのゲームは、次にどこに行けばいいかわからなくなり、下手をするとしらみ潰しに全マップをチェックすることになってしまう。メモは効率アップの最善手なのである。
戦闘に関しては、スキルと魔法をうまく使うこと。最初に習得することになる“ガード”はダメージ軽減だけでなく、SP回復や状態異常防止の効果もあるため多用していきたい。また、早い段階で習得できる物理攻撃スキル“連撃”“四連撃”のコンボは主要なダメージ源となる。使いやすいショートカットに登録しておこう。
スキルや魔法を使用する際に消費するSPの値はパーセンテージで表示されていて、消費量もパーセンテージとなっている。SPの最大値がレベルアップで上昇することはなく、装備品で若干の強化ができるのみなので、たとえば消費量が50%のスキルはどんなにレベルを上げても基本的に2回しか連続で使えないわけだ。SPが0%のときも一応スキルや魔法を使用可能ではあるが、この場合は発動までの時間が長くなり、不完全な効果で発動するため有効とは言い難い。SPは時間経過、モンスターへの攻撃、防御、被ダメージなどでガンガン回復するので多用できる。とくにモンスターを倒すと30%回復するので、手早く回復したい場合は弱いモンスターを倒していくといい。
戦闘から逃げたい場合は別のマップへ移動すればOK。モンスターにはこちらが攻撃しないと攻撃してこないものもいるので、手当たり次第に攻撃しないほうが移動はスムーズだ。また、指名手配中のボスモンスターが突如現れたり、場違いな場所に高レベルモンスターが紛れ込んでいたりするので、逃げるべきときは速やかに退こう。
本作は、スキルや魔法の幅広さもあってプレイスタイルが画一的にならないことや、突然強敵が現れる緊張感、かなり高度なマップ上の仕掛け、謎解きなど、非常にそつなく作られていると感じた。キャラクターも2等身のコミカルタッチで親しみやすく、ほのぼのした雰囲気も好印象。フィールドが広大でボリュームも十分だ。謎解き慣れしていない人は詰まる場面もあるが、作者サイトにはヒントが掲載されているので参考にするといい。親切設計なので誰でもプレイできるが、やり込みプレイを求めている人へとくにおすすめしたい。
- 【著作権者】
- たまがわソフト
- 【対応OS】
- Windowsなど(編集部にてWindows XPで動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.04(10/11/19)
- 【ファイルサイズ】
- 92.3MB