いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】Excel方眼紙は使っちゃダメらしいけど……エクセルに好きな配置で文字を入力したい

 Excel(エクセル)は、仕事や普段の生活で使う機会の多い、最も身近なアプリケーションのひとつです。しかし、「イマイチよくわからないまま使っている」「実は少し苦手……」という人も多いのではないでしょうか? この連載では、いまさら人に聞けないけど、知っていれば必ず役に立つ、Excelを使いこなすためのノウハウを紹介します。

Excel方眼紙を使えば自由にレイアウトできる! だけど……

 Excelでセルの幅と高さを正方形に整えるいわゆる“Excel方眼紙”を使うと、好きな場所に文字を入力できるうえに、プリントを意識した配置に文字をレイアウトしやすいです。

 しかし、Excel方眼紙で作られたシートは見た目を重視する反面、データとしての規則性がおろそかになる傾向があるため、再編集や再利用の際に面倒になる場合があり、他人と共有する可能性のあるシートで利用することは一般的に推奨されていません。ということは、本連載の読者ならもちろんご存じのことと思います。

 そうはいってもExcelで自由にレイアウトしたい。作った表の近くに付箋のようにメモできたらな……と思ったことはありませんか?

 実は、Excelはセルの中にしか文字を入力できないわけではありません。「テキストボックス」を使うと、セルとは関係なく、好きな場所に文字を入力できるのです

エクセルのシート上で付箋のようにメモできる「テキストボックス」

 今回はExcelで作った売上一覧表に、入力上の注意点をメモとして書き込む例を考えてみましょう。

 リボンの[挿入]タブ(①)の[テキストボックス](②)をクリックします。すると、マウスポインターの形が変わりました(③)。

 メモを付箋のように貼り付けたい場所と大きさ、つまりはテキストボックスを挿入する位置とサイズをドラッグで指定します(④)。

 テキストボックスを挿入できたら早速、文字を入力しましょう(⑤)。

 Excel方眼紙を使うこともなく、セルとは関係のない自由な場所に文字を入力できました。

テキストボックスのフォントの大きさや種類、色を自由に変更できる

 テキストボックスに入力した文字についても、セルに入力した文字と同じように書式を設定することができます。

 まずは入力するフォントの大きさを変えてみましょう。画面上のテキストボックスをクリック(①)したあと、[ホーム]タブの[フォント]グループの[フォントサイズ](②)から、フォントの大きさを選択します(③)。

 フォントの種類を変更することも簡単です。[ホーム]タブの[フォント]グループ(④)から、フォントの種類を選択できます(⑤)。

 入力した文字の色を変えることもできます。[ホーム]タブの[フォントの色](⑥)でフォントの色を選択(⑦)すると、テキストボックスに入力した文字の色が変わります。

テキストボックスのサイズの変更、枠に色を付けることもできる

 テキストボックスに注意点など目にとめて欲しい情報を入力したときは、テキストボックスのサイズを大きく変更して目立たせましょう。

 テキストボックスの周りに表示されている8個の白い丸(ハンドル)にマウスポインターを合わせ(①)、マウスポインターの形が変わったことを確認してからハンドルをドラッグし、テキストボックスのサイズを変更します(②)。

 さらに目立たせるために、テキストボックスに枠線を付けてみましょう。テキストボックスを右クリック(③)し、メニューから[枠線](④)をクリックすると、枠線の色を選択できます(⑤)。

 テキストボックス以外の場所をクリック(⑥)すれば、テキストボックスの編集を完了できます。

 このように、テキストボックスのサイズや色を変更することで、付箋のように目立たせることができました(⑦)。

テキストボックスを使えばセルから独立したメモを付けられるので便利

 テキストボックスを使ってメモを残しておけば、表を編集してもメモが消えてしまうことはありません。また、テキストボックスはドラッグして移動させることができるので、表の上に重ねて置いても表の内容に影響することもありません。

 連絡事項や注意書きのメモに便利なテキストボックスの使い方を覚えて、社内でのコミュニケーションにも役立ててください。