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「NotebookLM」が機能強化、ナレーション付きスライドが作成可能に

「音声概要」作成機能を発展、資料をまとめる「Studio」パネルも再構築

現行の「NotebookLM」

 米Googleは7月29日(現地時間)、「NotebookLM」のアップデートを発表した。新たに動画概要のロールアウトや、「Studio」パネルのアップグレードが含まれている。

 「NotebookLM」は、Googleが提供するAIノートブック。すべてを把握するには長大・難解すぎる資料であっても、これに読み込ませれば、AIがそれを理解・整理し、情報をまとめたノートを作成したり、ユーザーへの質問に答えてくれるようになる。

 そのほかにも、調べてほしいトピックを指定してそれに関するWeb文献を自動で収集・提案してもらったり、マインドマップの生成を依頼したり、ラジオやポッドキャストのような男女の掛け合いを聴きながら内容を理解できる音声概要(Audio Overviews)を日本語で生成したりも可能。デスクトップ(Web)からだけでなく、スマホアプリ(iOS/Android)でも利用可能だ。利用は基本無料。

 今回発表された 動画概要(Video Overviews) は、上述の音声概要を発展させたものだ。音声概要には聞きながら他の作業ができるというメリット(マルチタスク性)があるが、トピックによっては視覚的な説明があった方がわかりやすいこともある。動画概要はそうしたニーズに応える機能で、「NotebookLM」が収集されたソースから画像や図、数値などをピックアップし、重要な点を解説するビジュアル資料を作成してくれる。

「Studio」パネルで動画概要を作成

 たとえばデータ分析を解説したり、作業過程をデモンストレーションしたり、抽象的な概念をより具体的に説明したい場合などに役立つだろう。初期段階のため今のところナレーション付きスライドというスタイルでしか動画を生成できないが、今後は他のスタイルにも対応していくという。

ナレーション付きスライドでデータ解説やデモンストレーションなどをわかりやすく伝える

 ただし、今のところ利用できるのは英語のユーザーのみだ。日本語への早期対応に期待したい。

 一方の「Studio」は、複雑な資料をさまざまなスタイルにまとめるツールだ。前述の音声概要や動画概要も、「Studio」パネルで作成できる。

  新しい「Studio」パネル は再構成され、資料スタイルごとのタイル(音声概要、動画概要、マインドマップ、レポート)と、その成果物を一覧するリストの2つに整理された。従来のものと比べるとシンプルで見通しがよく、どこから作業を始めればよいか、成果物がどこにあるのかがわかりやすい。

各スタイルの資料作成を開始するタイルと、その成果物を一覧するリストに再構成された「Studio」パネル

 新しい「Studio」パネルは今後数週間ですべてのユーザーに行き渡る見込みだ。