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「Adobe Reader」および「Adobe Acrobat」の定例アップデートが一週間遅れで公開
機能追加と不具合修正に加え、8件の脆弱性を修正
(2014/9/17 14:25)
米Adobe Systems Incorporatedは16日(現地時間)、「Adobe Reader」および「Adobe Acrobat」の最新版を公開した。今回のバージョンアップは四半期ごとに実施されている定例アップデート。本来は先週リリースされる予定だったが、不具合が発見されたため公開が延期されていた。
今回のアップデートでは不具合の修正に加え、いくつかの機能改善が施されている。たとえば、サイドバーの[署名]ペインは名前が[入力と署名]へと改められ、電子署名に加えフォーム入力関連の機能が統合された。これにより、フォームの入力と署名という一連の作業を単一のペインで行えるようになる。
さらに、[開く]ダイアログが刷新。最近開いたPDFドキュメントのファイル情報がわかりやすく一覧表示されるようになったほか、ドキュメント上へマウスを移動させるとサムネイル画像で内容をプレビュー表示することができる。また、クラウドストレージ“Adobe.com”の統合がすべての言語版の「Adobe Reader」および「Adobe Acrobat」で有効化され、[開く]ダイアログから簡単にアクセスできるようになっている。
また、本バージョンでは脆弱性の修正も行われている。同社が公開したセキュリティ情報(APSB14-20)によると、本バージョンではCVE番号ベースで8件の脆弱性が修正されている。これらの脆弱性はWindows版およびMac OS X版に影響し、深刻度は同社基準で4段階中最高の“Critical”。更新プログラムの適用優先度はすべての製品で“1”とされており、一刻も早いアップデートが推奨されている。最新版の製品バージョンはそれぞれ以下の通り。
- 「Adobe Reader X」v10.1.12(Windows/Mac OS X)
- 「Adobe Reader XI」v11.0.09(Windows/Mac OS X)
- 「Adobe Acrobat X」v10.1.12(Windows/Mac OS X)
- 「Adobe Acrobat XI」v11.0.09(Windows/Mac OS X)
なお、執筆時現在、同社のWebサイトからダウンロードできるのは1つ前のバージョンとなっているので注意。自動更新機能を利用すれば、最新版へアップデートできる。
ソフトウェア情報
- 「Adobe Reader XI」Windows版
- 【著作権者】
- Adobe Systems Incorporated
- 【対応OS】
- 64bit版を含むWindows XP/Server 2003 R2/Server 2008/Server 2008 R2/7/8/8.1
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 11.0.09(14/09/16)