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マイクラが最近重い! ~“世界”データが肥大化しても軽快に動作させるワザ

確かに遠くまで広がる風景はキレイですが……

 こんにちは、阿久津です。本家マイクラ(Minecraft: マインクラフト)はJavaプラットフォームのため、低スペックのPCでは起動や動作が重くなる傾向がありました。他方でWindows 10版マイクラは、UWP(ユニバーサルWindowsプラットフォーム)アプリケーションなので比較的すばやく動作しますが、それはあくまでもプレイ直後の話。地図を作って周辺探索を始める頃になると、セーブデータのファイルサイズは次第に大きくなります。

“表示距離”設定を調整してCPU使用率などを抑えよう

“001”は半年間ほどプレイしてきた“世界”データ。“002”は本記事用に新規作成した“世界”データ。ファイルサイズにご注目ください
Windows 10版マイクラを起動して、“世界”データを開くまでの状態。CPU使用率は90%前後に張り付き、メモリ(プライベートワーキングセット)は2GB近くまで消費します

 上図はIntel Core i7-6700にNVIDIA GeForce GTX970の組み合わせで実行した例ですが、CPU使用率やメモリ消費量は膨れ上がり、“世界”をロードしてからプレイ可能なフレームレートに戻るまで、30秒から1分ほどかかるようになりました。最近のバージョンは安定していますが、以前は張り巡らせたレールをトロッコで移動する際、チャンク(地形を分割するマイクラ独自の単位)読み込み時にCPU使用率が一気に上昇し、アプリケーションが落ちてしまうことも。

 だからといって、せっかく探検した“世界”データを破棄しては面白くありません。そこでオススメしたいのが、表示距離の調整です。表示距離は4~56チャンクまで選択できますが、Win10版マイクラは表示されないオブジェクトは描画処理しないらしく、この数値をある程度抑えることでCPU使用率などを抑えることができます。

初期画面から[設定]→[ビデオ]と順にボタンをクリックし、[高度なビデオ設定を表示]スイッチをONに切り替えます。その後[表示距離]のスライダーを左右に動かして、描画するチャンク数を指定してください
表示距離4チャンクの状態。ほとんど見えないためゲームプレイもままなりません
表示距離8チャンクの状態。ちなみに1チャンクは16ブロックです
表示距離16チャンクの状態。この辺りからプレイして不便を感じなくなります
表示距離24チャンクの状態。ちなみに記事トップにある画像は最大の56チャンクに設定してあります
表示距離24チャンクにおける“世界”データの読み込みは、56チャンクに設定していた時の半分程度となる10秒強で落ち着きます

 各表示距離の違いを用意しましたが、ご覧のとおり16~24チャンクほど描画されれば、充分探索できるのではないでしょうか。なお、“世界”データをロードする際の負担は半分程度に軽減されます。

こちらはオマケ。“%LOCALAPPDATA%¥Packages¥Microsoft.MinecraftUWP_8wekyb3d8bbwe¥LocalState¥games¥com.mojang¥minecraftpe¥options.txt”の“gfx_renderdistance_new”の値を直接“2048”に編集することで、表示距離を128チャンクに増やしました

阿久津 良和

 PC総合誌やDOS/V専門誌、Windows専門誌など、各PC雑誌の編集部を経たのちに独立。WindowsとLinuxをこよなく愛するものの、最近はクラウドやインフラを基盤としたITビジネスソリューションに強く惹かれている。「今すぐ使えるUbuntu入門ガイド Linuxをはじめよう」「今すぐ使えるかんたんPLUS+ Windows 10 完全大事典」(技術評論社)など著書多数。

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