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【第8回】
「レジストリエディタ」から見たレジストリ(2)
実際にレジストリを見てみよう
(02/06/27)
前回より、「レジストリエディタ」を用いてレジストリを「見ること」に挑戦しています。「レジストリエディタ」を実際に開いてみて、レジストリのキーや値が、“ツリー(木)形式”で管理されていることが分かったでしょうか。今回は、そのキーの中に、どんな情報が格納されているのか、ということを、簡単に見ていくことにしたいと思います。
要注意!
今回はレジストリを「見ることだけ」が目的です。編集したり、削除しないようにしましょう。誤って必要な情報を編集したり削除した場合、レジストリが壊れ、Windowsが不安定になったり、起動しなくなることがあります。そうなった場合、すべては編集した人の責任となり、他の人は誰も責任を取ってくれませんので注意してください。今回はレジストリを「見るだけ」ですが、間違いが起きないとも限りませんので、作業の前には、連載の第3・4回を参照して、レジストリのバックアップデータを必ず作っておきましょう。
□窓の杜 - 【矢吹拓也のいじくるレジストリ】第3回:レジストリのバックアップ(1)
http://www.forest.impress.co.jp/article/2002/06/10/ijikururegistry03.html
□窓の杜 - 【矢吹拓也のいじくるレジストリ】第4回:レジストリのバックアップ(2)
http://www.forest.impress.co.jp/article/2002/06/13/ijikururegistry04.html
レジストリキーの見方
さて、今回は各ソフトの設定データを見ることにしましょう。連載の第7回を参照して「レジストリエディタ」を起動し、次のキーを開いてください。
HKEY_CURRENT_USER\Software
□窓の杜 - 第7回:「レジストリエディタ」から見たレジストリ(1)
http://www.forest.impress.co.jp/article/2002/06/24/ijikururegistry07.html
Softwareの左側にある[+]をクリックすると、会社名の一覧のようなものが出てくると思います。そうです。ここには、各ソフトの設定情報が、ソフトの作成元の会社別に記録されているのです。
一般的に、このキーには、
HKEY_CURRENT_USER\Software\<会社名>\<ソフト名>\<バージョン番号>
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“HKEY_CURRENT_USER\Software\”を開いたところ |
という形のキーが作成され、その中にソフトの設定情報が保存されています。自分のよく使うソフトの会社名があったら、[+]を押して開いていってみましょう。見ただけではよく分からないものもあるかもしれませんが、なんだか様々な設定データが保存されていることが分かると思います。
「これじゃ、とても自分には理解できないよ」と思う場所もあったと思いますが、そういうところは手出し禁物です。第2回で「本来レジストリはソフトが扱うもの」と述べたと思いますが、どのレジストリキーにどんな設定データを保存しているかは、該当するソフトの開発元でもない限り分からないのです。
ところで、中級者の中には、アンインストーラーの付属しないソフトを削除する場合に、今回のぞいてみたレジストリを直接操作して、レジストリデータを消すといったことをしている人もいるようです。ソフトをたくさんインストールしてレジストリというファイルがどんどん肥大化していくというのも、Windowsが不安定になる要因の1つといわれていますから、定期的にレジストリを掃除することによって、Windowsの安定性を保とうというわけです。ただし、これはどこを削除したらよいかわかる中級者だからできることであって、初心者が安易な考えで削除してしまうと、他のソフトが起動しなくなったり、Windowsの動作が不安定になることがありますので、注意しましょう。
今回はレジストリに保存されている各ソフトの情報を見てみました。レジストリが階層構造で管理されている様子が分かったと思います。さて。次回からは、いよいよレジストリの編集にチャレンジしていきたいと思います。
(矢吹 拓也)
■■ 注意(編集部より)■■
・ | レジストリを誤って編集することによりWindowsシステムが破損する可能性があります。その損害について、筆者および窓の杜編集部、またOSメーカーであるマイクロソフト、所有するPCのメーカー、購入したショップはその責を負いません。レジストリの変更は自己の責任において行ってください。 |
・ | この記事中の内容は筆者の環境でテストした結果であり、記事中の結果を筆者および窓の杜編集部が保証するものではありません。 |
・ | 筆者および窓の杜編集部では、この記事についての個別のご質問・お問い合わせにお答えすることはできません。 |