.
【第11回】
手動によるレジストリ編集
「レジストリエディタ」を使ってみよう
(02/07/08)
前回までは、“レジストリカスタマイズ系ツール”利用してレジストリの編集をしてきましたが、レジストリは「レジストリエディタ」を用いて直接編集することもできます。今回はいよいよ、「レジストリエディタ」だけを使ってレジストリの編集に挑戦してみましょう。
要注意!
今回は「レジストリエディタ」を使ってレジストリを編集しますが、本文中に書かれている箇所以外をむやみに編集したり、削除しないようにしてください。誤って必要な情報を編集したり削除した場合、レジストリが壊れ、Windowsが不安定になったり、起動しなくなることがあります。そうなった場合、すべては編集した人の責任となり、他の人は誰も責任を取ってくれませんので注意してください。また、レジストリ編集作業の前には、連載の第3・4回を参照して、レジストリのバックアップデータを必ず作っておきましょう。
□窓の杜 - 【矢吹拓也のいじくるレジストリ】第3回:レジストリのバックアップ(1)
http://www.forest.impress.co.jp/article/2002/06/10/ijikururegistry03.html
□窓の杜 - 【矢吹拓也のいじくるレジストリ】第4回:レジストリのバックアップ(2)
http://www.forest.impress.co.jp/article/2002/06/13/ijikururegistry04.html
Windowsの利用者名を書き換える
今回は「Windowsの利用者名を一時的に書き換える」ことに挑戦します。まずは連載の第7回を参照して「レジストリエディタ」を起動してください。
□窓の杜 - 第7回:「レジストリエディタ」から見たレジストリ(1)
http://www.forest.impress.co.jp/article/2002/06/24/ijikururegistry07.html
レジストリを編集したとき、具体的にどこを書き換えるのかが分かっていたほうが目標が分かってよいと思います。そこで、今回書き換える場所を先に見てみることにしましょう。“コントロールパネル”を開き、その中にある“システム”を開いてみてください。
“全般”タブのところに、使用者名が表示されていると思います。今回はここを書き換えますので、表示されている文字を覚えてから[キャンセル]ボタンを押してください。
目的のレジストリキーを探す
今回はレジストリを扱う上で、特に注意すべきことがあります。それは、同じ“Windows”と名の付くOS同士でも、環境やバージョンが違うと、実現したい機能に対応するレジストリの場所が異なる場合があるということです。今回操作するレジストリの値の存在する場所も、使っているOSがWindows 95/98/Meなのか、Windows NT 4.0/2000/XPかによって変わります。具体的には次のキーを開くことになります。
・Windows 95/98/Meの場合
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion
・Windows NT 4.0/2000/XPの場合
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion
自分の環境で該当するキーを開いてください。そして、ウィンドウ右側に表示された“RegisteredOwner”という値のデータを調べてみましょう。先ほど調べた名前になっていると思います。
それでは、ここを書き換えてみましょう。“RegisteredOwner”の部分をダブルクリックします。[文字列の編集]ダイアログが表示されたら、ここに適当な名前などを入力します。このとき、前に何が書いてあったかを覚えておきましょう。元に戻すには、何が入っていたかを覚えておくのが一番早い手段です。値に入っていたデータをコピーし、メモ帳などに貼り付けて保存しておいてもよいでしょう。
書き換えたら[OK]ボタンを押してください。そして、“コントロールパネル”から「システム」を開きましょう。どうでしょうか? 名前が変わっていることが確認できたと思います。
この表示を元に戻すには、いったん「システムのプロパティ」を閉じ、先ほどと同じ手順で“RegisteredOwner”データを書き換えて元に戻してください。
このように、レジストリの中には、ユーザーにもデータを簡単に書き換えられる値が存在しています。次回は、どんな値のデータが書き換えられるのかについてまとめてみることにします。
(矢吹 拓也)
■■ 注意(編集部より)■■
・ | レジストリを誤って編集することによりWindowsシステムが破損する可能性があります。その損害について、筆者および窓の杜編集部、またOSメーカーであるマイクロソフト、所有するPCのメーカー、購入したショップはその責を負いません。レジストリの変更は自己の責任において行ってください。 |
・ | この記事中の内容は筆者の環境でテストした結果であり、記事中の結果を筆者および窓の杜編集部が保証するものではありません。 |
・ | 筆者および窓の杜編集部では、この記事についての個別のご質問・お問い合わせにお答えすることはできません。 |