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【第4回】

「童話王国」

初心者から上級者まで楽しめる、メルヘンチックMMORPG

(04/07/30)

タイトル画面

 “βテスト”とは、開発中のゲームを一般のユーザーにプレイしてもらい、最終的な動作検証や不具合の発見・修正などを行うもの。現在では、正式サービス開始前に無料でβテストを行うのが一般的となり、タイトル数も増加している。

 そこで、MMORPGをはじめとしたβテストを実施しているタイトルの増加に伴い、毎月最終金曜日は現在βテストを実施しているゲームを“週末ゲーム”の特別版“βテスター”として紹介する。話題のゲームや独自に注目しているゲームのβテストに参加し、ゲームの内容やテスター独自の視点で感じたことなどを報告していこう。

 今回は、童話をモチーフにしたMMORPG「童話王国」を紹介する。“赤ずきんちゃん”や“ヘンゼルとグレーテル”“白雪姫”といったお馴染みのキャラクターたちが登場するのが特長で、童話をモチーフにしたメルヘンチックな世界を冒険する。プレイヤーは、コンピューターキャラクター(Non Player Character、以下NPC)から探し物やおつかいなどの依頼を受けたり、食べ物や武具といったアイテムを生産、そしてモンスターとの戦闘や他のプレイヤーとのチャットや協力プレイなどを楽しむことが可能。また、童話の柔らかいイメージを前面に押し出した作品だけあって、ゲーム初心者や女性プレイヤーの支持を得ているようだ。さらに、依頼の種類は100種類以上、生産可能なアイテムは500種類以上が用意されており、数多くのゲームをプレイしている上級者でも楽しめるようになっている。


童話の世界に降り立つキャラクターを“創造”しよう

“人物創造”では種族や性別のほかに、髪の毛や服の色を自由に選ぶことができるので微妙な色合いも再現可能だ
“人物創造”では種族や性別のほかに、髪の毛や服の色を自由に選ぶことができるので微妙な色合いも再現可能だ
 ゲーム開始直後は、まず“人物創造”でプレイヤーの分身となるキャラクターを作成する。“人間”“エルフ”“ドワーフ”の3種族と男女の性別が用意されており、種族・性別の組み合わせによって、攻撃力に関係する“筋力”、魔法効果に関わる“知力”、体力の最大値に影響する“体力”などの能力が異なってくる。しかし、本作品ではレベルアップ時に任意の能力を上げることができるシステムを採用しているので、ほとんどのプレイヤーは能力よりも見た目だけで種族を選んでいるようだ。ちなみに、種族ごとにスタート地点となる村も異なり、“人間”は“チェリー村”、“エルフ”は“リュフ村”、そして“ドワーフ”は“イリ村”となっている。施設の種類や敵の強さなどは、どの村からスタートしてもそれほど変化しないので、見た目や好みだけで種族を選択しても問題ないだろう。


“スクール”で操作を学び、村長の依頼を引き受けよう

これまでに受けた依頼や現在受けている依頼は、画面右上の“百科書”で確認できる
これまでに受けた依頼や現在受けている依頼は、画面右上の“百科書”で確認できる
 “人物創造”を終えると“スクール”に転送され、ここでマウスを使用した移動や会話、アイテムの使用、武具の装備などを学ぶことができる。“スクール”に入ると、上空から斜め下方向を見下ろす画面となり、実際にキャラクターを操作することが可能となる。また“スクール”では、キャラクターの操作方法のほかに、画面右下に表示されているキャラクターの体力、魔法使用時に消費するMP、時間が経過すると減少する“満腹度”を示すバーの見方も説明してくれる。本作品では、体力が少ないと“満腹度”が自動的に減少して体力とMPが回復していく仕組み。ただし、“満腹度”が高すぎると食べ物を食べて体力を急速に回復させることができなくなるので、“満腹度”は常時半分くらいにしておくとよいだろう。

 “スクール”でのチュートリアルを終えると、各種族のスタート地点である村役場に転送される。ここで村長に話しかけて、村役場の地下で2つの武具と“幻獣のたまご”というアイテムを入手する依頼を受けよう。この依頼は、村役場の地下にある宝箱を開けて指定されたアイテムを入手し、再び村長に話しかければクリアとなる。ほとんどの依頼は童話を題材にしたものばかりで、たとえば“リュフ村”の“赤ずきんちゃん”に話かけると、おばあさんの家に荷物を届けてほしいという依頼を受けることができる。100種類以上用意された依頼の内容も、童話の登場人物から頼まれる依頼は童話の内容に準じたものになっており、童話の内容を思い出しながらプレイするとより一層楽しめると思う。


敵にも味方にもなる“幻獣”

“幻獣”と一緒に戦闘を行うことも可能。[戦う]などのコマンドを選択して戦闘を行う
“幻獣”と一緒に戦闘を行うことも可能。[戦う]などのコマンドを選択して戦闘を行う
 操作に一通り慣れたら、街の外に出てフィールド上を歩いてみよう。本作品では、他のMMORPGのようにフィールド上を徘徊しているモンスターとリアルタイムで戦闘を行うのではなく、フィールドを歩いていると突然画面が切り替わってコマンド選択式の戦闘に移行する。戦闘画面では、左側に“野生の幻獣”と呼ばれる敵、右側にプレイヤーのキャラクターが表示され、画面右上の[戦う]や[アイテム]などのアイコンを押して戦闘を行う。

 なお、先程の村長の依頼で獲得した“幻獣のたまご”を使うと“野生の幻獣”が誕生し、プレイヤーのパートナーとなって、戦闘に参加するようになる。パートナーとなった“幻獣”は敵を攻撃するだけでなく、プレイヤーが装備している武器にくっついて攻撃力を上げることもできる。さらに“幻獣”との相性を示す“親密度”を上げると、防具や魔法攻撃力などを上げることも可能となるので、一緒に戦闘したりフィールド上を散歩させて“親密度”を上げていこう。

 さらに“封印石”というアイテムを所有していると、敵の“野生の幻獣”を仲間に加えることも可能。仲間にする方法は、戦闘で仲間にしたい“野生の幻獣”の体力を20%以下にして“封印石”を使うだけ。ただし、多くの“幻獣”を仲間にしても、戦闘に参加できる“幻獣”は1匹だけとなっている。一度仲間にした“幻獣”は、故意に手放さない限りはいつでも戦闘に参加させることができるので、複数の“幻獣”を状況に応じて使い分けるとよいだろう。

 戦闘で敵の“野生の幻獣”を倒すと、経験値を獲得できる。そして、戦闘を繰り返して一定の経験値を獲得するとレベルアップし、“筋力”や“知力”“魅力”といった任意で選択した能力を上げることが可能。序盤はどの種族であっても、武器を使用した戦闘が多くなると思うので、レベル4くらいまでは“筋力”を中心に上げることをオススメしたい。


“平民”から“見習い”へ!

“エルフ”の場合は、“リュフ村”役場の“ホルスト”という人物に話しかけると“見習い”に転職可能だ
“エルフ”の場合は、“リュフ村”役場の“ホルスト”という人物に話しかけると“見習い”に転職可能だ

 本作品では、種族とは別に職業が用意されており、特定のレベルに達することで、新しい職業に就くことができる。ただし、“平民”から上位職の“見習い”への転職だけは、レベルに関係なく行うことができ、村役場近辺にいる“見習い指導員”に話しかけるだけで転職完了となる。“見習い”には、“見習い旅人”“見習い兵士”“見習い修験者”の3種類の職業が用意されている。“見習い旅人”は、“敏捷”と“回避”能力が高いため敵の攻撃を受けにくく、“見習い兵士”は武具を使用した攻撃力が高い。そして“見習い修験者”は魔法能力が優れているといった特長をもっている。

 転職後は、レベルが6くらいになるまでスタート地点の村周辺で敵を倒してレベルを上げるとよい。村から離れるほど敵も強くなっていくので、離れた街などに移動する場合は、レベルをしっかり上げて装備品を整えてからにしよう。


500種類以上の武具やアイテムを創り出せ!

人気の採取ポイントには多くのプレイヤーが集まっている。新しい街についたら周辺を散策してみるといいだろう
人気の採取ポイントには多くのプレイヤーが集まっている。新しい街についたら周辺を散策してみるといいだろう
 
“鶏肉”が集まったらパン屋の厨房で“料理”をしてみよう。成功すれば“フライドチキン”を入手できる
“鶏肉”が集まったらパン屋の厨房で“料理”をしてみよう。成功すれば“フライドチキン”を入手できる

 本作品で童話の登場人物たちと触れ合うほかに多くのプレイヤーを虜にしているのが生産システムだ。生産は、雑貨屋や魚屋などにいるNPCに話しかけて“仕事技術”を習得することによって行うことが可能。“仕事技術”を習得すると、武具の作成から果実の採取まで、さまざまな生産を行えるようになる。各“仕事技術”は、村の畑で果実の採取ができる“農作業”、パン屋でアイテムを使用して食べ物を生産できる“料理”といった具合に、技術内容に関連した場所で習得することが可能だ。“農作業”“料理”で採取、生産した食べ物は、体力を回復したり店でお金に換金できるなどメリットが多いので、必ず習得しよう。

 また“仕事技術”にもレベルが設けられており、レベルが上がると採取できるアイテムや作成できる料理、武具の種類が増えていく。なかでも、高性能な武具は生産でしか入手することができないので、中盤以降は他のプレイヤーから購入するか、自分で作り出す必要がある。もちろん、自分で作ったアイテムを売って楽しむこともできるし、質のよい武具やアイテムを生産できることもある。そのためか、アイテム生産のみを楽しんでいるという個性的なプレイヤーも出現しているようだ。


“見習い”を卒業して“チーム”プレイを楽しもう

 職業が“見習い”の状態でレベル10になると、さらに上位の職業に転職することができる。上位職は、それぞれ“見習い”を強化したものが用意されており、新しい技術も追加されてますます冒険の舞台は広がっていく。転職にはそれぞれ、少し離れた街へ行く必要があり、下手をすると街にたどり着く前に“野生の幻獣”に負けてしまうこともしばしばある。そんなときは、同じレベルの人たちと最大5人までの“チーム”を組むとよいだろう。

 “チーム”を組む方法は、まず相手キャラクターの隣に立って画面右上の“チーム”アイコンを押す。“チーム”に誘われた相手は、“チーム”加入の可否を求めるウィンドウが表示されるので、“チーム”に入る場合は[OK]ボタンを押してみよう。“チーム”を組めば、複数人で戦闘を行うため生存率が上がり、遠くの街やダンジョンへ行きやすくなったり、他のチームとの交流で新しい情報を入手できるかもしれない。もちろん、それぞれの“幻獣”も戦闘に参加させることによって、“チーム”の戦闘力が強化されて冒険の幅も広がるだろう。本作品では、2~3人の“チーム”が果実などを採取している人に話しかけて“チーム”の人数を増やしていく場面をよく見かけた。まずは、他のプレイヤーに話しかけて一緒に冒険してくれるプレイヤーを見つけるといいだろう。

湖に斧を落としてしまった“ウォクリー”からは、金の斧と銀の斧の童話を題材にした依頼を受けることができる   あの“マッチ売りの少女”も、最大都市“レインボー”の片隅で童話と同様にマッチを売っている
湖に斧を落としてしまった“ウォクリー”からは、金の斧と銀の斧の童話を題材にした依頼を受けることができる   あの“マッチ売りの少女”も、最大都市“レインボー”の片隅で童話と同様にマッチを売っている


強い“野生の幻獣”に遭遇したときは、徹底抗戦するのもひとつ手のだが、逃げるのもいいだろう   野生の幻獣”から入手できるカードには、ポップなイラストとともにその”幻獣”がもつ能力について書かれている
強い“野生の幻獣”に遭遇したときは、徹底抗戦するのもひとつ手のだが、逃げるのもいいだろう   野生の幻獣”から入手できるカードには、ポップなイラストとともにその”幻獣”がもつ能力について書かれている


まったりプレイが基本?

仲間になった”幻獣”には、名前を付けることもできるのでペットのようにかわいがってあげよう
仲間になった”幻獣”には、名前を付けることもできるのでペットのようにかわいがってあげよう

 童話の登場人物に接する機会が多いためか、このゲームをきっかけに童話を久しぶりに読んでみたり、知らない童話の本を書店で探すなど、ゲームの外でも童話に触れるプレイヤーが多数いるようだ。“チーム”のメンバーが、とある童話を知らないプレイヤーに“むかしむかし”と語る姿は、他のMMORPGでは見られない光景だろう。プレイヤー同士が童話について語り合う姿を見ると、こういった童話そのものを楽しむ雰囲気をプレイヤーたちの手で生み出すことこそが、本作品の真の目的ではないかと思えてくる。

 また本作では、敵となる“野生の幻獣”がフィールド上を徘徊していないため、闘う敵を奪い合うといったこともなく、のんびりとチャットをしながら冒険や生産を楽しむというプレイヤーがほとんどというのが印象深い。このまったり感も魅力の1つといえるだろう。最近は、筆者もさまざまな“幻獣”を封印して、まったりとコレクションしているところである。

 なお本作品の正式サービス開始時期は、8月上旬を予定してるとのこと。現段階でサービス利用料や新機能などの情報は公開されてないが、近日中に判明するだろう。残されたテスト期間はわずかであるが、童話世界に興味をもった人は、是非、プレイしてほしい。


【著作権者】Lager Interative Inc.、(株)サクセス
【対応OS】Windows 98/Me/2000/XP
【ソフト種別】フリーソフト(β版)
【バージョン】1.01
【ファイルサイズ】477MB

□+++童話王国+++
http://gamespace24.net/f-kingdom/

スパート:林 佑樹)


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