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Broadcom、無償仮想化アプリ「VMware Workstation Pro/Fusion」の最新版「25H2」を発表

本リリースから年次バージョン、USB 3.2対応や設定CLIユーティリティなどの新要素

Broadcom、「VMware Workstation Pro 25H2」および「VMware Fusion 25H2」を発表

 米Broadcomは10月14日(現地時間)、「VMware Workstation Pro 25H2」および「VMware Fusion 25H2」を発表した。これまでのバージョンはv17.6といった数字ベースのナンバリングが採用されていたが、今回のリリースよりWindows 11などでおなじみの年次スタイル(「25H2」で2025年後半の意)となった。

 「VMware Workstation Pro」は、Windows(x64/Arm)環境やLinux環境で複数の仮想マシン(VM)を作成・実行できるデスクトップ型ハイパーバイザー。VMの状態を保存・復元できるスナップショット機能、Windows 11などの最新OSに必要なセキュリティ機能「vTPM」「セキュアブート」(Secure Boot)などをサポートする。一方の「VMware Fusion」は、「Workstation Pro」のMac版に相当する。

複数の仮想マシン(VM)を作成・実行できるデスクトップ型ハイパーバイザー
Windows 11などの最新OSに必要なセキュリティ機能「vTPM」
「セキュアブート」(Secure Boot)をサポート

 いずれも2024年11月以降、個人用途・教育目的・商用での利用が無償化された。サポートポータルのアカウントさえあれば、プロダクトキーや利用目的の選択なしにすぐ利用できる。ダウンロードまでの手順は少し煩雑だが、以前に掲載したレビュー記事を参考になれば幸いだ。

 「25H2」バージョンでは、以下の新機能と改善が導入された。

  • dictTool(Workstation & Fusion):「VMware」の設定ファイル(.vmx)の検査と編集を可能にする新しいコマンドラインユーティリティ。コミュニティからの要望が多かった機能で、コマンドラインによる設定の変更、自動化への組み込みなどが容易となる
  • USB 3.2のサポート(Workstation & Fusion):データ転送が高速化され、最新USBデバイスとの互換性が向上
  • ハードウェアバージョン 22(Workstation & Fusion):VMのパフォーマンスと互換性が向上
  • Hyper-V/WHP(Windows Hypervisor Platform)検出(Workstationのみ):VMの実行モード確認が簡単に
USB 3.2のサポート

 また、CPUとOS対応も拡充されている。

新しいCPUのサポート

  • Intel Lunar Lake
  • Arrow Lake
  • Meteor Lake

新しいゲストOSのサポート

  • Red Hat Enterprise Linux(RHEL)10
  • Fedora Linux 42
  • openSUSE Leap 16.0(RC)
  • SUSE Linux 16(Beta)
  • Debian 13
  • Oracle Linux 10
  • VMware ESX 9.0(WorkstationとIntelデバイス上のFusionのみ)
  • macOS Tahoe(Intelデバイス上のFusionのみ)

新しいホストOSのサポート

  • Workstation
     ►RHEL 10
     ►Fedora Linux 42
     ►openSUSE Leap 16.0(RC)
     ►SUSE Linux 16(Beta)
     ►Debian 13
  • Fusion
     ►macOS Tahoe(Intel/Apple Silicon)デバイス

 そのほかにもプラットフォームの安定化、セキュリティ修正、アクセシビリティ向上などが行われているとのこと。