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ピッチ修正時の音声合成方式に“WORLD”を選択可能になった「VocalShifter LE」v2.4

簡単に細かいニュアンスを残しつつピッチを変更できる“ノート編集”機能も

「VocalShifter LE」v2.4

 ピッチ編集機能などボーカル向けの補正機能を多数備えた無償の波形編集ソフト「VocalShifter LE」の最新版v2.4が、14日に公開された。最新版の主な変更点は、ピッチを修正する際などに利用する音声合成方式に“WORLD”を選択できるようになったこと。

 “WORLD”はオープンソースで開発されている音声分析合成システムで、「歌声合成ツールUTAU」や「CeVIO Creative Studio FREE」などにも利用されている。音声合成に“WORLD”を利用するには、[アイテム]メニューから“アイテム設定”ダイアログを表示し、“音声合成方式”プルダウンリストから[WORLD]項目を選択すればよい。

 また、簡単に細かいニュアンスを残しつつピッチを変更できる“ノート編集”ツールが、トラック編集ウィンドウに追加された。“ノート編集”ツールを使うと自動で1音として判別した範囲が四角形で囲まれ、ドラッグで囲まれた範囲内にあるピッチのグラフ(ビブラートなどのニュアンス)は固定したままピッチを修正できる。

“アイテム設定”ダイアログ
“ノート編集”ツール

 さらに、ピッチを変更できる音が存在するかどうかを再検出する“ピッチ有無検出”機能が追加された。“ピッチ有無検出”機能はトラック編集ウィンドウを“*PIT”モードに切り替え、範囲選択の右クリックメニューから“ピッチ有無検出”ダイアログを呼び出して利用できる。“ピッチ有無検出”ダイアログでは、音の有無を判定する際の音量と雑音の閾値をスライドバーで調節し、再検出を行うことが可能。

 そのほか、“EQ編集”モードで変更するイコライザーのパラメーターを調整する“アイテムEQ設定”ダイアログも追加された。“アイテムEQ設定”ダイアログは[アイテム]メニューから呼び出せ、25Hz~16kHzまでのグラフィックイコライザーで音質を設定可能。設定した音質は“EQ編集”モードの値に従って反映され、値がマイナスの場合は逆の音質になる仕組み。

“ピッチ有無検出”ダイアログ
“アイテムEQ設定”ダイアログ

 本ソフトはWindows XP/Vista/7/8に対応するフリーソフトで、現在作者のWebサイトや窓の杜ライブラリからダウンロード可能。

ソフトウェア情報

「VocalShifter LE」
【著作権者】
あっきー 氏
【対応OS】
Windows XP/Vista/7/8
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
2.4(14/06/14)

(長谷川 正太郎)