REVIEW(12/10/22)

正規表現による置換、MP3タグ、連番でファイルを一括リネームできる「FiRE」

マルチプラットフォーム対応、“Eclipse RCP”ベースでドッキング・タブ切り替えも

「FiRE」v1.0「FiRE」v1.0

 「FiRE(File Renaming Engine)」は、オープンソースで開発されたマルチプラットフォーム対応のファイルリネームソフト。Windows/Ubuntuに対応するフリーソフトで、編集部にてWindows 7で動作を確認した。“Google Code”のプロジェクトページからダウンロードできる。

 「FiRE」は、指定した“ルール”で複数のファイルの名前をまとめてリネームすることが可能。現在のとこと、“Match/Replace”“Metadata”“List”という3つの“ルール”がサポートされている。


“Match/Replace”“Match/Replace”

 “Match/Replace”は、“Match”欄で指定したテキストでファイル名を検索し、一致する部分を“Replace”欄へ入力したテキストへ置き換えるというルール。最初に一致した部分のみの置換と、一致するすべての部分の置換を選択できるほか、検索の際にアルファベットの大文字・小文字を区別するかどうかを指定可能。キャピタライズ(先頭の文字を大文字で表現すること)の方法を指定することもできる。

 また、検索には正規表現を利用することも可能。“Replace”欄で“$0”“$1”“$2”といった表記を利用すれば、正規表現パターンにマッチした文字を利用した置換も行える。その場合、“$0”はマッチした文字全体を、“$1”“$2”などは括弧でグルーピングした部分を表す。

 一方、楽曲ファイルのリネームに便利なのが“Metadata”ルールだ。このルールを利用すると、リネームの際にMP3ファイルへ埋め込まれたタグ(トラック番号、アーティスト名、アルバム名など)を利用してリネーム規則が作成できる。スペースや記号などをファイル名に挟みたい場合は、“Plain Text”という特殊なタグを追加すればよい。

 残った“List”ルールは、ファイル名の先頭・末尾に連番を付加するために利用する。連番にはアラビア数字だけでなく、アルファベットやローマ数字を利用することが可能。また、桁数や連番のあとに追加するテキストを指定することもできる。

 これらのルールは“.frr”ファイルとして保存可能で、容易に再利用できるのがうれしい。

“Metadata”“Metadata”

“List”“List”

 また、ユーザーインターフェイスに“Eclipse Rich Client Platform(RCP)”が利用されているのも興味深い。“Eclipse RCP”は統合開発環境「Eclipse」のGUIプラットフォームで、本ソフトでも自由にドッキング可能なタブをはじめとする「Eclipse」でお馴染みのユーザーインターフェイスが利用できる。

【著作権者】
Zeroes and Ones
【対応OS】
(編集部にてWindows 7で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.0

(柳 英俊)