いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】進捗状況をアイコンで表現 ~数値を入力するだけのユーザービリティがキモ

ステータスを簡単に設定したい!

プルダウンからの選択より楽!

 ToDoリストや進捗表などには、状況を表す列を用意すると思います。「未着手」、「進行中」、「完了」など、特定の文言を入力するため、ドロップダウンリストから選択できる仕掛けを用意している人もいるでしょう。

特定の文言を入力する列にはドロップダウンリストを用意していることも多いですよね

 ただ、選択する項目が3~4つ程度で、頻繁に切り替えが必要なセルでは、いちいちリストから選ぶのも煩わしく感じることがありませんか? 今は「未着手」でも、3日後は「進行中」、一週間後は「完了」になったりするため、業務の担当者を選択するドロップダウンリストとは扱いが異なります。

 今回は、「0」「1」「2」といった数値を入力するだけで、ステータスをアイコンで表示できるようにするテクニックを紹介したいと思います。

条件付き書式の[アイコンセット]を利用する

 条件付き書式の1つである[アイコンセット]を活用して、数値を入力したらアイコンのみ表示されるようにします。ここでは[3つのフラグ]を使いますが、好みでほかのアイコンを選択しても構いません。後から変更することも可能です(後述)。

 [書式ルールの編集]ダイアログボックスで、アイコンと数値の対応を設定するのがポイントです。ここでは「2」と入力した時に「完了」、「1」と入力した時に「進行中」、「0」と入力した時に「未着手」という意味合いでアイコンを割り当てます。

条件付き書式を設定したいセル範囲を選択しておきます(①)。[ホーム]タブ(②)にある[条件付き書式](③)から[アイコンセット](④)-[3つのフラグ](⑤)を選択します
セルに何も入力していないので、表示に変化はありません。[条件付き書式](⑥)-[ルールの管理](⑦)を選択します
設定済みの条件付き書式(⑧)を選択して、[ルールの編集](⑨)をクリックします
[アイコンのみ表示](⑩)にチェックを付けます。[値]に「2」、「1」と入力(⑪)、種類は[数値](⑫)を選択します。セルに「2」と入力した時に緑色のフラグ、「1」と入力した時に黄色のフラグ、「0」と入力した時に赤色のフラグが表示されることになります。[OK](⑬)をクリックします
[条件付き書式ルールの管理]ダイアログボックスに戻るので[OK](⑭)をクリックします。

 実際の動作を確認してみましょう。セルに「2」と入力した時に緑色のフラグ、「1」と入力した時に黄色のフラグ、「0」と入力した時に赤色のフラグが表示されます。

セルに「0」と入力します(⑮)。「未着手」の意味です
赤色のフラグが表示されました
「進行中」を意味する「1」を入力すると(⑯)、黄色のフラグが表示されます
「完了」を意味する「2」を入力すると(⑰)、緑色のフラグが表示されます

アイコンのカスタマイズも可能

 フラグの意味合いは好みで変更可能です。例えば、丸や星のアイコンに変更して進捗状況を視覚的に表現することも可能です。

上記の手順を参考に[書式ルールの編集]ダイアログボックスを表示しておきます。[アイコン]を変更して(⑱)、[OK]をクリックします。続けて表示される[条件付き書式ルールの管理]ダイアログボックスも[OK]をクリックして閉じておきます。
先ほど入力した値に応じて、アイコンの形が変わります。

 さらに、4つ以上のアイコンセットを選んで、進捗状況を細かく表現することも可能です。以下は[条件付き書式]-[アイコンセット]-[白黒の丸]を選択し、進捗状況に応じた数値を割り当てた例です。

「4」は「完了」、「0」は「未着手」として、その間に「3」「2」「1」と3段階のステータスを表現しています