いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】表の中で特定の数値をビジュアル化! セル内のアイコンでデータを強調する方法
2022年5月2日 06:45
表の強調したいデータを目立たせたい!
Excelでデータをまとめる際、基準を超えた、あるいは下回った数値など、特定のデータを目立たせたい事がありますよね。手軽で簡単な操作は背景色を付けることでしょう。
しかし、目視で数値を確認してセルひとつずつ処理するのは面倒です。誰が作っても似たような雰囲気になってしまうのもイマイチですよね。そんな時は「アイコンセット」を使ってみてください。
データが自動的に判断されて見やすい「アイコン」が表示されます。同じデータから作成した表もひと味違う仕上がりになりますよ。
販売実績の表で在庫数の少ない商品を警告できるようにする
ここでは例として、販売実績の表で在庫数が少なくなったことがわかりやすくすることにしましょう。入荷数から販売数合計を引いた「在庫数」(①)に応じて「アイコンセット」を表示します。セルF3には「=B3-E3」(②)と入力してあり、セルF4~F11にはセルF3の数式をコピーしてあります。
まず、アイコンセットを表示するセル範囲(ここではセルF3~F11)を選択(③)しましょう。[ホーム]タブ(④)から[条件付き書式](⑤)→[アイコンセット](⑥)の順にクリックすると、セルにアイコンが表示されます。
アイコンが意図通りに表示されるように条件を設定
ただ、自動的に設定された条件では、意図通りにアイコンが表示されないことがほとんどです。この例では「緑」「黄」「赤」のアイコンが並んでいます(⑦)が、そのアイコンが表示された基準があいまいです。
アイコンセットの設定を見直しましょう。[条件付き書式](⑧)→[ルールの管理](⑨)の順にクリックします。
[条件付き書式ルールの管理]ダイアログボックスが表示されます。先ほど設定したアイコンセットのルール(⑩)を選択し、[ルールの編集](⑪)をクリックします。
[書式ルールの編集]ダイアログボックスが表示されます。ダイアログボックス下部にはアイコンの種類(⑫)が表示されており、その右側には条件(⑬)が表示されています。[種類]に「パーセント」と指定されており、[値]は「67」と「33」です。比較演算子の「>=」は「以上」を表します。
現状では、『全体の33%未満で「赤」、33%以上67%未満で「黄」、67%以上で「緑」のアイコンを表示する』条件だとわかります。
データの内容によって割合は変わるため、このサンプル「在庫数」の把握には適切とはいえません。ここでは『100未満で「赤」、100以上120以下で「黄」、120より多ければ「緑」のアイコンを表示する』という条件に修正します。[種類]は「数値」に変更(⑭)し、数値と比較演算子を設定(⑮)してください。設定できたら[OK](⑯)をクリックします。
再び[条件付き書式ルールの管理]ダイアログボックスが表示されます。[適用](⑰)をクリックして、アイコンセットの内容(⑱)を確認します。問題なければ[OK](⑲)をクリックしてください。
特定の条件でのみアイコンを表示する
先ほど設定した条件は『100未満で「赤」、100以上120以下で「黄」、120より多ければ「緑」のアイコンを表示する』でした。例えば、在庫数が100未満の商品は発注準備をするといった用途であれば、「緑」や「黄」のアイコンは不要ですよね。特定の条件に合致する場合のみアイコンを表示させてみます。
先ほどと同様に、[ホーム]タブから[条件付き書式]→[ルールの管理]の順にクリックして、[条件付き書式ルールの管理]ダイアログボックスを表示します。
アイコンセットのルールを選択して[ルールの編集]をクリックしして[書式ルールの編集]ダイアログボックスを表示しておきます。[値]と[種類]はそのまま、アイコンを表示させない条件に[セルのアイコンなし](⑳)を指定して[OK](㉑)をクリックします。
再び[条件付き書式ルールの管理]ダイアログボックスが表示されます。[適用](㉒)をクリックして、アイコンセットの内容(㉓)を確認します。問題なければ[OK](㉔)をクリックしてください。
アイコンセットは「条件付き書式」の一種
ボタン名から推測できるように、アイコンセットは「条件付き書式」の一種です。セルの値に基づいて、“アイコン”を表示させる書式設定を行なっている仕組みです。条件を意図通りに設定することが使いこなしの第一歩です。標準のアイコンセットに加えて「アイコン非表示」のテクニックも知っておくと、差別化できるでしょう。
ここで紹介したアイコンのほか、矢印やエクスクラメーションマーク、星印などのセットが用意されています。データにあわせて使い分けてみてくださいね。