いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】テーブル操作をさらに効率化! スライサーのボタンで表示項目を絞り込み

ボタンをクリックするだけで一覧を絞り込めます

直感的に操作できる専用ボタンを作ってみよう

 行数の多い表を扱う際、フィルターボタンを使って項目を絞り込むことがありますよね。定期的に更新する表などでは、“テーブル”に変換してあることも多いと思います。

例えば、会員種別で絞り込みたい時はフィルターボタンから操作しますよね

 フィルターボタンから絞り込む場合、[▼]をクリックしてチェックを外して[OK]をクリックといった操作になります。慣れた操作としても、少し面倒ではありませんか? 例えば「一般」を確認した後に、「ファミリー」に切り替えるには、フィルター操作をくり返す必要があります。

 今回は、フィルターボタンの代わりに項目を絞り込める専用ボタンの作り方を紹介します。“スライサー”の機能を利用するだけで、VBAが組み込んであるようなUIに仕上げることが可能です。

テーブルに変換しておく

 今後もデータを追加する可能性がある表では、列を1つのまとまりとして扱いやすくするために、表の範囲をテーブルに変換しておくことをおすすめします。

 表内の任意のセルを選択しておき[Ctrl]+[T]キーを押すだけです。[テーブルデザイン]タブが表示されるので、好みの色を選択してください。ここでは、フィルターボタンを非表示にしておきます。

表内の任意のセルを選択して、[Ctrl]+[T]キーを押します(①)
テーブルに変換する範囲が自動的に認識される(②)ので、[OK](③)をクリックします
テーブルに変換され、[テーブルデザイン]タブが表示されます(④)。好みの色を選択します(⑤)。ここでは、[フィルターボタン]のチェックを外しています(⑥)

スライサーを挿入する

 続けてスライサーを挿入します。[テーブルデザイン]タブにある[スライサーの挿入]ボタンから簡単に挿入できます。ここでは、[会員種別]のみチェックを付けておきます。

 スライサーを挿入できたら、リボンの[スライサー]タブにある[列数]を項目の数に指定(ここでは「4」)します。[複数選択]はスライサーのボタンをトグルボタンのように動作させる設定です。複数の項目を選択する時に、ボタンのON/OFFを固定できます。スライサーのタイトルを非表示にして、枠の大きさを調整すれば完成です。

[テーブルデザイン]タブにある[スライサーの挿入](⑦)をクリックします
[会員種別](⑧)にチェックを付けて、[OK](⑨)をクリックします
スライサーが挿入されて、[スライサー]タブが表示されます(⑩)。[複数選択](⑪)をクリックします。[スライサーの表示設定](⑫)をクリックします
[ヘッダーの表示](⑬)のチェックを外して、[OK](⑭)をクリックします
スライサーのタイトルが非表示になりました。項目の数に[列数]を指定します(⑮)。ここでは会員種別が4種類なので「4」としています
スライサーの枠をドラッグして、ボタン名が見えるように調整します(⑯)
行を挿入して(⑰)、スライサーを好みの位置に移動します。なお、[スライサースタイル]からスライサーの色を変更できます

動作を確認する

 ボタン風に配置したスライサーをクリックしてON/OFFを切り替えて動作を確認してみましょう。初期状態はフィルターなしで、すべての項目が表示されている状態です。

 上記の手順で[複数選択]を有効にしたので、クリックしてON/OFFを切り替えられます。1つの項目にすばやく絞り込みたいときは、スライサーを右クリックして[複数選択]を無効にすることもできます。

[上級][ファミリー][法人]をクリックしてOFFにした状態です。会員種別が[一般]のみに絞り込まれています(⑱)
[ファミリー](⑲)をクリックしてONにしました。[一般]と[ファミリー]に絞り込まれています
1つの項目にすばやく絞り込みたい時は、スライサーを右クリックして(⑳)、[複数選択](㉑)を無効にします