いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】テーブルで「スライサー」を使えばフィルタリング操作が効率的に!

フィルターを切り替えながらデータを確認するなら「スライサー」も便利

「スライサー」なら表示データの切り替えが簡単

 表の内容を確認する際、並べ替えや絞り込みにフィルターを使うことが多いと思います。基本的な機能ですが、複数列を対象に処理すると難易度が上がります。例えば以下の表では、席が「S」または「SS」で、販売数が「10以上」でフィルターしています。

「S」または「SS」で、販売数が「10以上」でフィルターしています

 エクセルに慣れていなければ戸惑ってしまうのではないでしょうか。また、条件を切り替えて「B」かつ「上野」に絞り込みの条件を切り替えるにはどうしましょう? いったんフィルターをクリアして、再び絞り込みの条件を指定し直すことになります。さらに違う条件でデータを確認する時は同じ操作を繰り返します。慣れの問題ではなく、少々面倒ですよね。

 何度も条件を切り替えてデータを分析したい時は、フィルターより「スライサー」の機能を使うと効率的です。ボタンをクリックするだけで条件を切り替えられて直感的に操作できます。さっそく使ってみましょう。

表をテーブルに変換する

 スライサーは「テーブル」の機能のひとつです。表をテーブルに切り替えて利用します。すでにテーブルを使っている場合は以下の操作は不要です。表内をクリックしたときに[テーブルデザイン]タブが表示されるかどうかで判断してください。

表内の任意のセルをクリックして(①)、[挿入]タブ(②)の[テーブル](③)をクリックします
[テーブルの作成]ダイアログボックスが表示されます。テーブルに変換する表範囲が自動的に判断される(④)ので確認します。[先頭行をテーブルの見出しとして使用する](⑤)にチェックが付いていることを確認して、[OK](⑥)をクリックします
テーブルに変換されて[テーブルデザイン]タブ(⑦)が表示されます

スライサーを挿入する

 テーブルに変換できたので「スライサー」を挿入しましょう。必要な項目(フィールド)を選んで表示することも可能ですが、ここではすべて選択します。

[テーブルデザイン]タブ(⑧)にある[スライサーの挿入](⑨)をクリックします
ここではすべての項目(フィールド)を選択します。チェックを付けて(⑩)、[OK](⑪)をクリックします
スライサーが挿入されました。任意の位置にドラッグしておきます

 フィルターしない項目(フィールド)があれば削除可能です。不要なスライサーの見出しを右クリックして削除します。

不要なスライサーの見出しを右クリック(⑫)して[○○の削除](⑬)をクリックします

スライサーを利用する

 スライサーの使い方は簡単です。条件とする項目名をクリックして絞り込みます。複数の項目を同時に指定することも可能。フィルターと組み合わせて「○○以上」のような条件も指定できます。

ここでは席が「B」、かつ販売店が「上野」で絞り込みます。[B](⑭)をクリックします
席が「B」の条件で絞り込まれました。続けて[上野](⑮)をクリックします
席が「B」、かつ販売店が「上野」で絞り込まれました
絞り込みを解除するには[フィルターのクリア](⑯)をクリックします
絞り込みが解除されました

 複数の条件を指定する場合は[Ctrl]キーを押しながら項目名をクリックします。[フィルターのクリア]ボタンの左にある[複数選択]ボタンをクリックしてから選択しても構いません。

[Ctrl]キーを押しながら追加する項目をクリックします(⑰)。[フィルターのクリア]ボタンの左にある[複数選択]ボタンをクリックしてから選択しても構いません
複数の条件で絞り込まれました

 フィルターと組み合わせて販売店が「品川」、販売数が「10以上」で絞り込んでみます。

販売店から[品川](⑱)の項目で絞り込んであります
[販売数]のフィルターボタン(⑲)をクリックして[数値フィルター](⑳)-[指定の値以上](㉑)の順にクリックします。
条件の数値「10」(㉒)を入力して[OK](㉓)をクリックします
販売店が「品川」、販売数が「10以上」で絞り込まれました。[数値フィルター]で絞り込んだ項目も[フィルターのクリア]ボタンが有効になっています

直感的でわかりやすい「スライサー」

 「スライサー」は項目名をクリックするだけで絞り込めるのでわかりやすいですよね。条件を切り替えながらデータを確認したい時に重宝します。直感的に操作できて作業効率も上がりますよ。