残業を減らす!Officeテクニック
Excelで特定条件を除外したデータを選択するには? フィルタリングして削除は非効率
2023年10月16日 06:55
Excelでデータを分析する際、並べ替えや絞り込みをするために、設定したフィルターから操作するのが一般的だと思います。しかし、条件に一致するセルの背景色を塗りたい時や、データをまとめて書き換えたい時など、そのためだけにフィルターのON/OFFをくり返すのは少し面倒ですよね。
条件に一致するデータ“以外”の行を削除する場合も同様です。不要なデータを削除するためだけに、フィルターで絞り込み → 行の選択・削除 → フィルターを解除といった操作が必要になります。必要なデータを絞り込んでからコピー&ペーストする手もありますが、いずれにせよ手数は多いです。
今回はフィルターを使わずに「○○以外」のデータを一気に処理する小ワザを紹介したいと思います。ショートカットキーを使えば、マウスには一切触らずに操作できます。
「○○以外」のデータを選択する
選択したセル範囲からアクティブセル以外のデータを選択するショートカットキーを使います。[Ctrl]+[Shift]+[]キーです。アクティブセル“以外”を選択するところがポイントで、選択したセル範囲内でアクティブセルを自在に移動できないと効果を発揮できません。
セル範囲を選択した状態で[Tab]キー、もしくは[Enter]キーを押すと、選択セルの範囲内でアクティブセルが移動します。[Shift]+[Tab]キー、もしくは[Shift]+[Enter]キーで逆順に移動します。試しに動かしてみましょう。
自在にアクティブセルを移動できたところで、アクティブセルを「上野」にあわせて、「上野」以外を選択してみましょう。ショートカットキーは[Ctrl]+[Shift]+[]キーです。
行削除のショートカットキー
続けて「上野」以外の行を削除します。ショートカットキーは[Ctrl]+[-]キーです。[削除]ダイアログボックスが表示されるので[行全体]([R]キーで選択可)を選択すれば、不要な行をまとめて削除できます。
[Ctrl]+[-]→[R]→[Enter]と続けてキーを押すことで、マウスを使わずに不要な行を削除できます。
「○○と□□」以外の選択は?
例えば「AまたはB」といった条件に一致するデータを対象に処理したいこともありますよね。「または」のOR条件は、テキストフィルターを利用することが多いですが、[Ctrl]+[Shift]+[]キーを応用すれば、簡単に該当のセルを選択することができます。
1つの条件で「○○以外」のセルを選択、続けて「□□以外」のセルを選択することで、OR条件を満たしたセルを選択できるわけです。先ほどの例で「S」と「A」以外のセルに色を付けてみましょう。
まず「S以外」を[Ctrl]+[Shift]+[]キーで選択、セルを選択した状態でアクティブセルを「A」に移動して[Ctrl]+[Shift]+[]キーを押すと、「S」と「A」以外のデータが選択されます。
ここでは背景色を設定しましたが、「S」と「A」以外のセル(「B」と「C」)が選択された状態で文字を書き換えて[Ctrl]+[Enter]キーを押せば、データをまとめて更新できます。
キーボード操作ですべて完結する場合は以下のように操作します。マウス操作と比べてすばやく操作できるのではないでしょうか。
- [Ctrl]+[Shift]+矢印キーでセル範囲を選択
- [Tab]キーで残すデータにアクティブセルを移動
- [Ctrl]+[Shift]+[]キーで不要なデータ選択
- [Ctrl]+[-]→[R]→[Enter]キーで行を削除