いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】「セルの結合」がダメな理由と一括で解除する方法を今いちど確認!
2024年2月21日 06:55
「セルの結合」って何がダメなの?
エクセルで表を作成する時、見栄えを重視して“結合セル”を利用することがありますよね。同じデータが連続する場合などは1つのセルにまとめたくなります。
セルを結合してあるほうが見やすいですよね。では、セルの結合はダメ! と言われるのはなぜでしょうか。社内ルールで禁止されているから……、と納得できていない人もいますよね? 結合セルが好ましくないとされる理由として、以下のような問題が起こることが考えられます。
- データの並べ替えができない
- フィルターでデータを正しく抽出できない
- セル範囲をうまく選択できない
- コピー&ペーストがうまくいかない
データの並べ替えや絞り込みする処理が必要、データの追加や削除をする可能性があるといった表では、結合セルは避けるべきでしょう。今回は結合セルを含む表の不具合を確認してみましょう。あわせて結合セルを簡単に解除するためのコツも紹介します。
フィルターでデータを正しく抽出できない
今度はフィルターでデータを抽出してみます。例として「セミナーA」を絞り込みたいと思います。しかし、該当するデータは5件あるはずが、1件しか抽出されていません。結合されたセルのうち、1番上のセル(ここではセルB2)のみにデータが入力されていると見なされてしまうためです。
セル範囲をうまく選択できない
セルが結合されている場合、マウスのドラッグ操作ではセル範囲を意図通りに選択できない問題もあります。例えば、3行目を削除したい場合、セルA3から右方向へドラッグしようとすると、2~6行目のセル範囲が選択されてしまいます。
この問題は行全体を選択することで回避できます。列の場合は列全体を選択します。
コピー&ペーストがうまくいかない
コピー&ペースト時にも問題が起こることがあります。結合したセルと異なるサイズのセルを貼り付けようとした時に表示されるメッセージです。エクセルに慣れていないと解決法がわからない……、と悩みがちなポイントですね。
ただ、このエラーはエクセルの仕様なので、回避するにはセルを1つずつコピペするしかありません。後述するセルの結合をまとめて解除する方法も検討しましょう。
結合セルをまとめて解除するテクニック
結合セルをまとめて解除するテクニックを覚えておくと便利です。結合セルを含むセル範囲を選択して[ホーム]-[セルを結合して中央揃え]と選択する方法はおすすめしません。文字寄せの設定も解除されて、再設定する手間がかかります。
単純に[Ctrl]+[C]でセル範囲を選択、そのまま[Ctrl]+[V]で貼り付けるほうがスマートです。また、連続する同じデータの入力はコピペより、[Ctrl]+[Enter]での一括入力のほうが簡単で正確です。
結合セルと上手に付き合おう
データを整理したり分析したりする時には“結合セル”の問題が起こりがちです。ただ、体裁を整える時には重宝しますよね。スムーズに解除する方法も覚えておけば、余計なストレスも減るのではないでしょうか。