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「GPT-5」に対応した「Visual Studio Code」2025年7月更新、AI統計などの新機能も試験導入

要望が多かったGitワークツリーにも対応したv1.103.0が公開

「Visual Studio Code」の2025年7月アップデート(v1.103.0)

 米Microsoftは8月8日(日本時間)、「Visual Studio Code」の2025年7月アップデート(v1.103.0)を正式公開した。以下の新機能や改善が含まれている。

  • MCP
    ・ツールピッカーエクスペリエンスを刷新。クイックツリーと呼ばれる新しいコンポーネントを採用し、すべてのツールをコンパクトに一覧できるように
    クイックツリーを採用したMCPツールピッカー

    ・1つのチャットリクエストで使用できるツールの最大数128を超えた場合に、実験的なツール呼び出しモードが有効化されるように。ツールが自動でグループ化され、モデルがグループを呼び出すことで制限を超えたツールの利用が可能となる
  • チャット
    ・「GPT-5」を使用
    ・チャットの会話のさまざまな状態を復元できるチェックポイントを導入。チャットセッションで複数のファイルが変更された場合に特に便利
  • 生産性
    ・要望が多かったGitワークツリーに対応。1つのリポジトリで複数のブランチを同時に扱える
    Gitワークツリー

    ・チャットセッション(実験機能)。AIとのコーディング作業の履歴を専用ビューで管理
    チャットセッション(実験機能)

 なかでも注目は、OpenAIの最新鋭モデル「GPT-5」が利用できるようになったことだろう。「GPT-5」はすべての有料「GitHub Copilot」プランで展開されており、推論やコーディング、チャットなどで大きな進歩がみられるという。

 「Visual Studio Code」の場合、チャットビューのモデルピッカーから「GPT-5」を選ぶと、「GPT-5」との対話が行えるようになる。

 そのほかにも、「TypeScript 5.9」(v5.9.2)や「Electron 37」への更新、ターミナルのディクテーション(音声入力)対応、AIによって挿入された文字の割合などをプロジェクトごとに表示する「AI 統計」(プレビュー機能)の導入といった改善が行われている。

AIによって挿入された文字の割合などをプロジェクトごとに表示する「AI 統計」(プレビュー機能)

 「Visual Studio Code」は、Windows/macOS/Linuxで動作する高機能なコードエディター。現在、本ソフトの公式サイトや「ストア」アプリ(Microsoft Store)から無償でダウンロード可能。すでに利用している場合は、アプリの自動更新機能を用いてアップデートすることもできる。

 Web標準技術で構築されており、Webブラウザーでも動作する。強力なコーディング支援・デバッグ・統合ターミナル機能を提供するほか、言語サーバー(Language Server)対応の拡張機能を追加することで幅広いプログラミング言語に対応できるのが特徴だ。

ソフトウェア情報

「Visual Studio Code」Windows向け安定版
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
64bit版を含むWindows 10/11
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.103.0(25/08/08)