残業を減らす!Officeテクニック

Excelシートの数式は残して数値は消したい! テンプレ使い回しの時短に効くテク

数式は残して「数値」だけ消したい時に効く

 予算管理表や在庫管理表など、同じような表を作成する際、既存のファイルやワークシートをコピーして使い回しますよね。数式は残して入力済みの数値だけを消去したい時、セルの内容を確認しながら操作するのは手間がかかりますし、間違って数式を消去してしまう可能性もあります。

 前回の数式を保護する方法に関連して、今回は「数値」だけ一気に消去する方法を紹介します。単純な操作ですが、操作間違いの防止に役立ちます。

「ジャンプ」の機能を使う

 数式が入力されているセルを把握できていない場合やスクロールが必要な大きな表に有効な操作です。アクティブセルは任意の位置で構いません。「ジャンプ」の機能で探すのは、定数の「数値」なので、オプションで指定するだけです。

セル範囲を選択しておく必要はない。[Ctrl]+[G]キーを押して[ジャンプ]ダイアログボックスを表示する。[セルの選択]をクリックする
[選択オプション]ダイアログボックスが表示された。[定数]をクリックして、その下にあるチェックボックスで[数式]以外のチェックをはずし、[OK]ボタンを押す
数値が入力されたセルが選択された。このまま[Delete]キーを押す
数値のみを消去できた

 数式が入力されたセルが大体わかっている場合、セル範囲(この例ならセルC4~N16)を選択しておき、[ホーム]タブの[検索と選択]から[定数]を選択する方法もあります。ただし、選択したセル範囲に文字列が含まれていると、そのセルも選択されるので注意してください。

数値の入力されたセルを塗る

 あらかじめ入力対象のセルを強調しておくのも便利です。例えば、どうしても計算が合わないのでファイルを調べたら、なぜか数値が入力されていたことがありませんか? 共有したファイルで数式を壊してしまった誰かが直接入力したようなケースです。数値が自動判定されるように設定しておけば表のエラーチェックにも役立ちます。

 セルの内容が数式かどうかを判定するには「ISFORMULA関数」を使います。条件付き書式の条件式に指定する場合、引数に選択したセル範囲の左上のセル番地を指定するのがポイントです。

数式の含まれるセル範囲を選択しておく。[ホーム]タブの[条件付き書式]-[新しいルール]をクリックする
[新しい書式ルール]ダイアログボックスが表示された。[数式を使用して、書式設定するセルを決定]を選択し、条件式に「=ISFORMULA(C4)=FALSE」と入力する。選択したセル範囲の左上のセル番地(ここでは「C4」)を指定する。書式は任意で指定しておく
数値が入力されたセルに色が付いた。数式が数値に書き換えられた場合は同じ書式が適用される

 [新しい書式ルール]ダイアログボックスで指定する条件式を「=ISFORMULA(C4)」とすれば、数式が入力されたセルを強調できます。前回紹介したロックのテクニックとあわせて活用するのも便利ですね。