【第2話】
Twitterクライアントを考える
(12/03/27)
ある特定のWebサービスに対して、これほど多種多様なクライアントやアプリが存在したことは過去にあっただろうか。そう、Twitterの話である。Twitterはその性質上、スマートフォンのアプリから利用されることが多いので、Windowsのデスクトップ環境でも『Twitter=クライアント』と考える人も少なくないだろう。
Twitterクライアントに搭載されている機能は、Twitterの公式サイトがもともと提供しているものを再現したパターンと、クライアントが独自に実装したパターンの2種類に分かれる。窓の杜では、クライアント同士を比較すべく、この機能の違いをあえて区別せず紹介してきたため、公式サイトと比較して各クライアントがどう便利なのか、相対的に説明できていなかった。
公式サイトもクライアントとして優秀であり、公式サイトと同等、またはそれ以上の機能を搭載したクライアントはそれほど多くない。そこで、最新版が先日公開されたばかりの公式クライアント「TweetDeck」を例に挙げ、公式サイトとの違いを簡単に比較したいと思う。とくに、同最新版でサポートされた“Interactions”“Activity”機能が重要なポイントだ。
“Interactions(みんなの反応)”と“Activity(アクティビティ)”は、数カ月前から公式サイトに実装されていた機能で、著者が知る限りでは、これまでどのWindows用クライアントにも搭載されていなかった。そのため、クライアントのみからTwitterを利用している人は、両機能を知らずにいたかもしれない。
また「TweetDeck」の最新版では、リスト関連の機能も強化されたので、公式サイトで実現できることをほぼ網羅し、公式クライアントの名に相応しいソフトに仕上がっている。マルチカラム表示や予約投稿などは「TweetDeck」独自の機能なので、多機能性を重視するならば公式サイトよりも「TweetDeck」のほうが優れていると言えるだろう。
Twitterクライアントを選ぶ基準は人それぞれだが、『Twitter=クライアント』というイメージだけで、無理してクライアントを利用する必要もない。筆者の場合は、公式サイトの充実した機能を活かすために、「Google Chrome」のアプリケーションモードを活用し、クライアントはタイムラインを流し見るためと割り切り、シンプルなものを選ぶようにしている。