いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】作成した表を印刷すると用紙からあふれる! 1枚に全部収めるテク

印刷設定の順番をおさらいしておこう

余白と印刷倍率を決めてから列幅を調整

 作成した表を印刷したり、PDFファイルとして保存したりする際、用紙の幅に収まらずに苦労したことがありませんか? そもそも、エクセルは1枚の用紙に収めるように設計されていないため、このようなトラブルはつきものです。

改ページプレビューで確認すると、F列より右側の列(①)が収まっていないことがわかります。ここで、改ページを示す青い点線(②)を右側にドラッグする人が多いでしょう
1ページに収まったように見えますが、印刷倍率を見ると「70%」となっています(③)。「10.5」や「11」といったフォントサイズを80%以下で出力すると、小さすぎて読みにくいと感じます

 用紙に収まらない列がある場合、改ページプレビューを利用することが多いと思いますが、安易に設定して出力すると、文字が小さすぎて読めないという状況に陥ります。

 設定し直すのも手間がかかりますし、印刷した紙は無駄になってしまいますよね。今回は、印刷やPDFファイルを出力する時にありがちなトラブルを回避する3つのステップをおさらいしておきましょう。

①用紙の余白と向き、サイズを設定する

 まず、意図する広さの余白を設定することがポイントです。ここでは、用紙いっぱいに出力できるように数値で指定します。続けて、用紙の向きとサイズを確認します。ここでは、縦方向のA4用紙を想定します。

[ページレイアウト]タブ(④)の[余白](⑤)-[ユーザー設定の余白](⑥)を選択します
[余白]タブで、上下左右とヘッダー/フッターの数値をセンチメートルで指定します。ここでは、上下左右を1cm(⑦)、ヘッダー/フッターを0.5cm(⑧)としました。[OK](⑨)をクリックします
[用紙の向き](⑩)から[縦](⑪)を選択します
[サイズ](⑫)から[A4](⑬)を選択します

②印刷倍率を指定して、列幅を調整する

 用紙の余白と向き、サイズを指定した後に“印刷倍率”を指定します。前述のように一般的なフォントサイズを80%以下で出力すると、小さすぎて読みにくくなるため、ここでは、90%とします。

 印刷倍率を変更すると、改ページを示す青い点線が表示されますが、これをドラッグするのではなく、列幅の調整で対応するのがポイントです。

[幅]が[自動](⑭)であることを確認し、[拡大/縮小]に「90」と指定します(⑮)
改ページを示す青い点線が表示されます
改ページを示す青い点線が表示されなくなるように列幅を調整します(⑯)
青い点線がなくなり、A4用紙の横幅に収まりました。印刷倍率は「90%」のままです(⑰)

③セルの折り返しと高さを設定する

 後はセルの折り返しと高さを調整するだけです。セルの高さは自動調整しても構いませんが、セル内の文字と罫線の間に少し余白を持たせると見やすくなります。

文字があふれている列を選択します(⑱)。[ホーム](⑲)タブの[折り返して全体を表示する](⑳)をクリックします
表内の行を選択して、任意の行の境界線を下にドラッグします(㉑)。
選択した行の高さを設定できました

2ページ目以降も見出し行を表示し、文字の折り返し位置を整える

 縦に長い表の場合は、2ページ目以降にも見出し行が出力されるように設定しておくと見やすくなります。また、列幅を調整した結果、中途半端な位置で折り返されてしまった文字列は[Alt]+[Enter]キーで改行しておくと見栄えが良くなります。

[ページレイアウト]タブ(㉒)の[印刷タイトル](㉓)をクリックします
[タイトル行](㉔)をクリックして、見出しとして印刷する行(㉕)をクリックします
[タイトル行]に行全体が指定されます(㉖)。[OK](㉗)をクリックします
印刷プレビューを確認すると、2ページ目以降にも見出し行(㉘)が印刷されることがわかります
任意の位置で折り返したいセルは、[Alt]+[Enter]キー(㉙)で改行しておきます