クリエイターが知らないと損する“権利や法律”
著作権を使うと何ができる
~第1章:なぜ著作権という権利があるの?~
2016年7月12日 07:00
オンラインソフト作者に限らず、あらゆるクリエイターが創作活動を続けるために、著作権をはじめとして知らないと損する法律や知識はたくさんある。本連載では、書籍『クリエイターが知っておくべき権利や法律を教わってきました。著作権のことをきちんと知りたい人のための本』の内容をほぼ丸ごと、三カ月間にわたって日替わりの連載形式で紹介。権利や法律にまつわる素朴な疑問に会話形式の堅苦しくない読み物でお答えする。
前回掲載した“そもそも著作権って何だろう”の続きとして、今回は“著作権を使うと何ができる”というテーマを解説する。
著作権を使うと何ができる
ところで、著作権を使うと何ができるんです?
ひとことで言うなら、著作権を利用すればお金を手に入れることが可能です。
おお! と、ちょっと待ってください。
『可能です』ということは……?
お金を手に入れられるかどうかは、作品の面白さや楽しさ、美しさといった他人からの評価や、その作品を利用したビジネスのやり方次第ですね。
デスヨネー。世の中そんなに甘くないデスヨネー……。
多くの人から評価されたくさんの対価が得られる作品というのは、どうしても限られてしまいますね。
そしてこの、お金が手に入るかという点でも大事になるのが『名前』です。
……と、言いますと?
例えば、自分で描いたイラストを、インターネットに無料で公開したとします。
たくさんの人がイラストを評価してくれました。
名前が多くの人に知られるようになりました。
これは名誉なことです。
でも、それだけではお金になりません。
あ、そうか! 有名になれば、依頼されお金をもらってイラストを描けるかもしれないですね。
そうです。
だから、誰が描いたかわからない状態になっているイラストだけが、勝手にどこかで流通しているような状態では通常ダメで、名前と作品がセットになっていることが非常に重要なのですよ。
お金も名誉も、どっちも大切ですね。
次回予告
今回の続きとして次回は“著作権はどうやって使う”というテーマを解説する。
原著について
『クリエイターが知っておくべき権利や法律を教わってきました。著作権のことをきちんと知りたい人のための本』
(原著:鷹野 凌、原著監修:福井 健策、イラスト:澤木 美土理)
クリエイターが創作活動するうえで、知らないと損する著作権をはじめとする法律や知識、ノウハウが盛りだくさん! “何が良くてダメなのか”“どうやって自分の身を守ればいいのか”“権利や法律って難しい”“著作権ってよくわからない”“そもそも著作権って何?”といった疑問に会話形式の堅苦しくない読み物でお答えします!