特別企画

（10/09/30）

　明日10月1日よりたばこ税が増税されることに伴い、大幅な値上げとなるたばこの価格改正が行われる。価格の上昇幅は銘柄ごとに異なり、たとえば“マイルドセブン”は現行300円から410円へ、“セブンスター”は300円から440円へと改定される。

　喫煙者のなかには、今回の増税を機に禁煙を目指したり、完全に止めるとまではいかなくても吸う本数を減らそうと考えている人も多いはず。そこで本特集では、禁煙や減煙をサポートするオンラインソフトをご紹介する。少しでも辛い禁煙・減煙の手助けになれば幸いだ。

完全にたばこを卒業したいなら「卒煙式」

　「卒煙式」は、ゲーム感覚でたばこからの卒業を目指すソフト。たばこを吸わずにい続けることで、画面上に表示される自分の階級を上昇させていくのが目的だ。

　画面上には、たばこを止めてからの日数や、たばこを止めたことで節約できた金額、吸わなかったたばこを積み上げていった場合の高さが物にたとえられて表示されるほか、禁煙開始からの経過日数に応じて“2等兵”から始まり、“軍曹”や“大将”などに上がっていく階級が表示される。

　階級は初期設定では“ソルジャーモード”に設定されているが、“素粒子”から始まり、“大豆”や“タマゴ”など徐々に大きなものへと成長していく“コスモモード”や、会社内での出世を目指す“会社モード”も用意されている。

　画面上に表示される情報は、画面左下にある［コピー］ボタンを押すことでクリップボードへコピーできるため、自分のブログやSNSサービスの日記などに貼り付けて、禁煙仲間と自分のステータスを競いながら楽しく禁煙しよう。

　利用する際は、まず初回起動時に表示される設定画面へ、1日に吸っていたたばこの本数と1箱あたりの値段を入力し、吸っていたたばこのサイズをショート・スタンダード・ロングから選択しよう。あとは［設定する］ボタンを押せばメイン画面が表示され、禁煙という長い戦いの幕が上がる。

喫煙ペースを計算して減煙を目指す「タバコの吸いすぎに気をつける」

　「タバコの吸いすぎに気をつける」は、たばこを吸った本数をカウントしていくことで、減煙の目標を達成するための喫煙ペースを計算してくれるソフト。

　起動したら、1日に吸う目標の本数、1箱に入っている本数、1箱の値段、就寝時間を入力して［測定開始］ボタンを押そう。あとはたばこを吸うたびに画面上部にあるカウントを増やしていけばよい。

　たばこを吸った本数と就寝までの時間から、目標を達成するためにはどのくらいの間隔に1本吸えるのかを計算してくれる。計算結果は1本吸うたびに更新され、最新のペース配分が表示される。また、最後にたばこを吸ってからの経過時間も確認可能。

　さらに、1日に現在までの本数を吸った場合にかかる金額と、目標のペースで吸った場合の金額をそれぞれを1日・1カ月・1年・10年単位で表示する機能も備える。1日に現在までの本数を吸った場合にかかる金額は、カウントを増やすたびに加算されていくので、雪だるま式に増えていく金額を見ているだけでも、少したばこを吸う本数を減らそうという気分になるだろう。

目標貯金額を目指して禁煙に挑む「禁煙貯金箱」

　「禁煙貯金箱」は、禁煙を続けることで本来たばこ代として消えていたはずのお金をどれだけ節約できたかを計測するソフト。

　節約できた金額がリアルタイムで増え続けていくほか、あらかじめ設定しておいた目標貯金額にあとどれだけの日数で到達できるのかを確認できるため、禁煙のモチベーションを維持しやすいのがうれしい。

　利用する際は、まず初回起動時に表示される設定画面へ、禁煙を開始した日時、1日に吸っていたたばこの本数、1箱あたりの値段、1箱に入っている本数、目標貯金額を入力して［OK］ボタンを押そう。するとメイン画面が表示され、禁煙開始からの経過時間や現在の貯金額のほか、目標達成までの日数と達成率を確認できる。

　さらに禁煙のモチベーションを高めたい場合は、やはり本ソフトの利用とともに実際に貯金を始めるのがベストだろう。ただし貯金を始めたはいいものの、ちょっとした出来心から貯金に手をつけてしまい、実際の貯金額と本ソフト上の貯金額が合わなくなってしまうと興が冷めてしまう。

　そこで本ソフトには、実際に貯金したお金を使ってしまった場合に、本ソフト上に表示される貯金額を修正できる“こっそり使う”機能が用意されている。“こっそり使う”機能は、タスクトレイアイコンの右クリックメニューから開く設定画面で利用でき、ダイアログへ入力した金額を表示上の貯金額から引くことが可能だ。

　なお本ソフトは、成功報酬という形で寄付を募っている。本ソフトを使用して禁煙に成功した場合は、成功報酬として作者に3,000円を支払おう。これから先、煙となって消えていくはずだった金額を考えれば、3,000円は安いものだろう。

禁煙も減煙もしない場合に増加する支出を計算「増税対応たばこ代計算機」

　「増税対応たばこ代計算機」は、これまでと同じ本数のたばこを吸った場合に、値上げによってどれだけ多くたばこ代がかかるのかを計算するソフト。

　起動したら、1日に吸うたばこの箱数、1箱あたりの値段、増税に伴い値上がりする金額を入力して、［計算］メニューをクリックしよう。日・週・月・年単位でたばこにかかる金額を計算し、現行の金額と改定後の金額を横に並べて表示してくれる。

　さらに、画面中央に並ぶラジオボタンで日・週・月・年を選択すれば、選択した期間にかかる改定後の金額と現行の金額の差額が画面下部に表示される。たとえば、1日にたばこを1箱吸っていて値段が140円増加する場合は、1年間でたばこに費やす支出が51,100円増加することを確認できるわけだ。

　値上げに負けず禁煙も減煙もしないと決めていた人も、あらためて増加する支出を確認してみると、もしかしたら考えが変わるかもしれない。万が一心が傾いた場合は、上記3本のソフトを使って禁煙・減煙にチャレンジしてみよう。