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Windows Updateでエラー発生!溜まったキャッシュをリセットして復旧するワザ
2017年6月29日 06:10
こんにちは、阿久津です。Windows 10でもWindows Updateにまつわるエラーは発生します。過去のWindowsを使ってきた方なら、関連サービスを停止し、“SoftwareDistribution”フォルダーをクリアする回避方法をご存じでしょう。しかし、Windows 10上で動作するサービスは、いくつか変更が加わっています。今回はWindows 10向けに“SoftwareDistribution”フォルダーをクリアする手順を紹介しましょう。
コマンドプロンプトで“SoftwareDistribution”フォルダーをクリア
net stop usosvc
net stop dosvc
net stop wuauserv
net stop bits
move %SystemRoot%\SoftwareDistribution %SystemRoot%\SoftwareDistribution.old
del %ALLUSERSPROFILE%\Microsoft\Network\Downloader\qmgr0.dat
del %ALLUSERSPROFILE%\Microsoft\Network\Downloader\qmgr1.dat
net start bits
net start wuauserv
net start dosvc
net start usosvc
%SystemRoot%\system32\usoclient.exe StartScan
よくわからない方に取っては呪文のように見えますね。まず1~4行目はWindows Updateに関するサービスを停止しました。順にWindows Updateを管理する「Update Orchestrator Service」、コンテンツ配信の最適化を行う「Delivery Optimization」、Windows Update本体となる「Windows Update」、そしてネットワーク帯域が空いているタイミングでファイル転送を行う「Background Intelligent Transfer Service(BITS)」です。実行タイミングによってはサービスが起動していないため、処理がエラーになることもありますが、その後の処理は支障ありません。
続く5行目は更新プログラムをダウンロードする際に使用する “SoftwareDistribution”フォルダーをリネームし、6~7行目はBITSのジョブタスクを削除しています。そのため、エラーになっても気にしなくて構いません。そして、8~11行目は停止した各サービスを再起動しています。
最後の12行目はタスクスケジューラの “¥Microsoft¥Windows¥UpdateOrchestrator¥Schedule Scan”で呼び出す[スケジュールされたWindows Updateスキャンを実行する]をコマンドラインから実行しました。
なお、本Tipsの弱点は更新プログラムの履歴が消えてしまうというもの。もっともCreators Updateなど大型アップデートを適用しますと、同じようにそれ以前の履歴情報は削除されますので、気にしなくとも構わないでしょう。
実行後は10分程度でWindows Updateの更新プログラムの確認が完了しますが、“更新プログラムを確認しています”のメッセージで処理がループしている場合は、「設定」の[更新とセキュリティ]-[トラブルシューティング]画面に並ぶ[Windows Update]を実行してください。
阿久津 良和
PC総合誌やDOS/V専門誌、Windows専門誌など、各PC雑誌の編集部を経たのちに独立。WindowsとLinuxをこよなく愛するものの、最近はクラウドやインフラを基盤としたITビジネスソリューションに強く惹かれている。「今すぐ使えるUbuntu入門ガイド Linuxをはじめよう」「今すぐ使えるかんたんPLUS+ Windows 10 完全大事典」(技術評論社)など著書多数。