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Apple、「macOS Big Sur 11.3」を正式リリース ~忘れ物をAirTagで探せるように

CVE番号ベースで59件の脆弱性にも対処。旧OS、「Safari」、「Xcode」にもセキュリティ更新

Apple、「macOS Big Sur 11.3」を正式リリース

 米Appleは4月26日(現地時間)、「macOS Big Sur 11.3」を正式リリースした。本バージョンではAirTagがサポートされ、「探す」アプリで紛失した持ち物を探せるようになった(「iOS 14.5」および「iPadOS 14.5」でも対応)。また、M1を搭載したMacでiPhone/iPadアプリのサポートが改善された。

 主な変更点は以下の通り。

AirTagと「探す」

  • AirTagに対応し、鍵、財布、かばんなどの大切な持ち物の位置情報を、“探す” Appでプライバシーと安全性を確保しながら確認したり、探すことができます
  • 何億ものデバイスからなる“探す”ネットワークにより、AirTagが近くにない場合でも、AirTagを探すことができます
  • “紛失モード”では、AirTagを見つかったときに通知が送信され、あなたの連絡先の電話番号を入力しておくことができます

M1を搭載したMacでのiPhoneおよびiPad App

  • iPhoneおよびiPad用Appのウインドウサイズを変更できるオプションを追加
  • iPhoneおよびiPad用Appの最大解像度バージョンのフルスクリーン表示に対応
  • デバイスの傾きを利用するiPhoneおよびiPad用ゲームのキーボードでの対応
  • ゲームコントローラ対応のiPhoneおよびiPad用ゲームのキーボード、マウス、およびトラックパッドでの対応

絵文字

  • キスしているカップルの絵文字、カップルとハートの絵文字のすべてのバリエーションで、別々のスキントーンに対応
  • 新しい顔の絵文字、ハートの絵文字、髭を生やした女性の絵文字を追加

ミュージック

  • 自動再生で、曲またはプレイリストが終わったあとも似ている曲を自動的に再生して、ミュージックの再生を継続可能
  • 世界の100を超える各都市で人気のあるミュージックを紹介する都市別ランキング

Podcast

  • Podcastの番組のページを、より簡単に視聴を開始できるように再設計
  • エピソードを保存およびダウンロードするオプションにより、自動的にエピソードをライブラリに追加して、素早くアクセスすることが可能
  • ダウンロードの動作および通知の設定を番組ごとにカスタマイズ可能
  • 新しい番組を見つけるときに役立つ、ランキングと“検索”での人気のカテゴリ

Safari

  • スタートページのセクションの順序をカスタマイズ可能
  • WebExtensions APIが追加されたことで、デベロッパは新しいタブページを置き換える機能拡張を提供可能
  • Web Speech APIにより、デベロッパがリアルタイムのキャプション表示、音声入力、音声ナビゲーションのための音声認識をWebページに組み込むことが可能
  • WebMおよびVorbisのビデオ/オーディオフォーマットに対応

リマインダー

  • “今日”のスマートリストの並べ替えが可能
  • リスト内のリマインダーの順序のデバイス間での同期に対応
  • リマインダーリストをプリントするオプションを追加

ゲーム

  • Xbox Series X|SのワイヤレスコントローラまたはSony PS5のDualSense・ワイヤレスコントローラに対応

M1チップを搭載したMac

  • ハイバネーションに対応

このMacについて

  • Apple IDでサインインしている場合、“このMacについて”の“サービス”タブにAppleの保証状況とAppleCare+保証の状況を表示
  • AppleCare+に加入可能なMacでは、“このMacについて”からのAppleCare+の購入と登録に対応

 そのほかにも、以下の問題が対処されている。

  • Siriによって作成されたリマインダーが、意図せずに早朝に設定される場合がある
  • iCloudキーチェーンがオフにならない場合がある
  • AirPodsの自動切り替えで、オーディオが誤ったデバイスに送信される
  • AirPodsの自動切り替えが通知されなかったり、通知が重複したりすることがある
  • 外部4KモニタをUSB-Cで接続したときにフル解像度で表示されない場合がある
  • Mac mini(M1、2020)の再起動後にログインウインドウが正常に表示されない場合がある
  • アクセシビリティキーボードで滞留機能が正しく動作しない場合がある

 脆弱性の修正は、CVE番号ベースで59件。内容は権限昇格やプライバシー設定のバイパス、任意コードの実行、機密情報の漏洩、サービス拒否(DoS)、ファイルシステム保護のバイパスなど多岐にわたる。

 「macOS Catalina」や「macOS Mojave」といった旧OSにもセキュリティアップデートが配信されているほか、「Safari 14.1」や「Xcode 12.5」もリリースされているので、併せてアップデートしておきたい。