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「iOS/iPadOS 14.5」が正式公開 ~マスクしたままFace IDを解除できるように

主な変更は、AirTagへの対応とトラッキング広告の透明性向上の2点。脆弱性も大量に修正

Apple、「iOS 14.5」「iPadOS 14.5」を正式公開

 米Appleは4月26日(現地時間)、「iOS 14.5」および「iPadOS 14.5」を正式リリースした。自動更新機能により無償でアップデートされる。「設定」アプリの[一般]-[ソフトウェア・アップデート]セクションから手動でアップデートすることも可能。

 「iOS 14.5」の目玉は、マスクを着けたまま顔認証システム「Face ID」のロックを解除できるようになったこと(iPhone X以降)。「watchOS 7.4」へ更新済みのApple Watchを装着する必要はあるものの、わざわざマスクを外さなくてもロックを解除できるようになるのは便利だろう。

 そのほかにも、先日発表されたAirTagがサポートされ、「探す」アプリで紛失した持ち物を探せるようになった。また、トラッキング広告の透明性向上が図られ、他社のアプリやWebサイトを横断してアクティビティのトラッキングが行われる場合に、ユーザーがどのアプリに対してトラッキングを許可するかを選択できるようになっている。

 「iOS 14」はiPhone 6s以降、iPod touch第7世代以降で利用可能。

 「iPadOS 14.5」における主な変更は、AirTagへの対応とトラッキング広告の透明性向上の2点。対応デバイスはiPad Air 2以降、iPad mini 4以降。

 なお、本バージョンでは脆弱性の修正も行われているので注意。同社の公開したセキュリティアドバイザリによると、CVE番号が割り振られた問題は50件。内容はネットワークトラフィックの改竄、カーネル権限による任意コードの実行、プライバシー設定のバイパス、権限昇格、メモリや機密情報の漏洩、ヒープの破損など多岐にわたる。また、iOSデバイスに物理的にアクセスできるユーザーがロック画面からメモにアクセスできてしまうといった問題も対処されている。

 また、「watchOS 7.4」でも38件、「tvOS 14.5」でも35件の脆弱性が修正されているので、併せてアップデートしておきたい。