ニュース

Lunascapeがイーサリアムウォレットを公開、Chrome向けの拡張機能で

将来的には「Lunascape Phoebe」、「Firefox」、「Microsoft Edge」などにも対応

DAppsに対応したGoogle Chrome向けのEthereumウォレット拡張機能「Lunascape Wallet for Chrome」

 G.U.Labs(株)は4月30日、DAppsに対応したGoogle Chrome向けのEthereumウォレット拡張機能「Lunascape Wallet for Chrome」を発表した。現在、「Chrome ウェブストア」からベータ版を無償でダウンロードできる。

 「Lunascape Wallet for Chrome」は、Ethereum対応のDApps(分散アプリケーション)を「Google Chrome」で簡単に扱えるようにした拡張機能。「Lunascape」は2019年12月、G.U.Labsに買収。「Lunascape」の開発者である近藤秀和氏を代表取締役へ迎え入れ、「Web3.0」時代に対応したWebブラウザーを開発するとしていたが、その成果の一つとみてよいだろう。

 近年、ブロックチェーンを利用したNFTのトークンやDeFi(分散型金融)が盛り上がりを見せており、なかでもEthereumはアプリ開発の基盤が整っているブロックチェーンインフラとして人気を博している。しかし、Webブラウザー拡張機能として動作するものは海外製が多く、日本語によるサポートが受けられないのが難点だった。その点、「Lunascape Wallet for Chrome」は国内で開発されており、日本語でのサポートが提供されている。また、国内の法律に準拠した法人が開発・配布しているため、個人でも法人でも安心して利用できるのもポイントといえるだろう。

 拡張機能のユーザーインターフェイスは、通貨とネットワークをまとめて扱えるカード型になっている。暗号資産とその暗号資産が発行されているネットワークは本来別のものだが、利用者は「一体」と認識していれう場合が多いだろう。既存のウォレットでは、暗号資産とその暗号資産が発行されているネットワークを個別に管理するものもあるが、むしろこちらの方が分かりやすいだろう。本拡張機能はカードを左右にスライドするだけで暗号資産を切り替えられるが、ネットワークも一緒に切り替わるため、誤って別のネットワーク上の資産を送金するなどの事故を防げるというメリットもある。

 そのほかにも、プライバシーに配慮した作りのアカウント切り替え機能、ブラックリスト、ホワイトリストの管理機能などを搭載。自分が許可していないウェブサイトに勝手にウォレットアドレスが公開されることを防ぐことができる。既存ウォレットからのインポートも簡単だ。

プライバシーに配慮した作りのアカウント切り替え機能
送金取引画面

 「Lunascape Wallet」は現在のところ「Chrome」専用だが、将来的には「Lunascape Phoebe」、「Firefox」、「Microsoft Edge」などにも対応していく予定。また、既存のスマートフォン向けWebブラウザ「Lunascape Mobile」にも搭載されるという。

ソフトウェア情報

「Lunascape Wallet Extension」
【著作権者】
lunascape.org
【対応OS】
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
0.9.46(21/04/26)