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「Lunascape」がG.U.Labsに買収、ソニーと共同で“Web3.0”ブラウザーを開発へ
プライバシー保護、エンタメコンテンツとブロックチェーンの融合などについて研究
2019年12月19日 16:36
G.U.Labs(株)は12月18日、ブロックチェーン対応Webブラウザーの開発をソニー(株)と共同で始めたと発表した。同社は今年、Webブラウザー「Lunascape」の開発会社であるLunascape(株)を買収(それまでは電子書籍取次大手メディアドゥ社の傘下)。「Lunascape」の開発者であり、同社の代表でもあった近藤秀和氏を代表取締役へ迎え入れ、“Web3.0”時代に対応したWebブラウザーを開発するとしていた。
G.U.Labsは“これからブロックチェーンが引き起こす様々な社会変革に対応するためのツールソリューションと知識、および研究開発力を提供する会社”(同社の紹介ページより)として、暗号通貨「Ethereum」に対応した電子ウォレット「Tachyon Wallet」や、独自のブロックチェーンを簡単に構築できるBaaS(Backend as a Service)サービス“G.U. Blockchain Cloud”といった製品を提供している。
同社は、買収した「Lunascape」のモバイル版(iOS/Android)のユーザーインターフェイスを10年ぶりに刷新し、無料の広告ブロックやフリックコマンド、RSSリーダーといった新機能を追加。“バージョン 11(コードネーム:Wonderland)”として、同日付けでリリースした。
今後はこの「Lunascape」アプリをベースに、Webブラウザーを通じたプライバシー保護、エンターテイメントコンテンツとブロックチェーンの融合による新たな可能性などについて、ソニーと共同研究を行うとしている。
Webブラウザー「Lunascape」は2000年ごろ、「Internet Explorer」コンポーネントを利用したタブ切り替え型Webブラウザー(タブブラウザー)として開発が開始。のちに「Trident」(IE)、「Gecko」(Firefox)、「WebKit」(Safari)という3つのレンダリングエンジンを切り替えられる“トリプルエンジンブラウザー”にまで発展した。操作性に工夫を凝らしたモバイル版「iLunascape」もリリースされてる。