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「Windows 11 on ARM」のx64エミュレーションが正式リリース

Windows 10には提供されず

ARM64、ARM32、x86、x64のプロセスが同居する「Windows 11 on ARM」

 米Microsoftは11月16日(現地時間)、「Windows on ARM」のx64エミュレーション機能が正式版になったと発表した。この機能は2020年12月から「Windows Insider Program」のDevチャネルでテストされていたが、ようやく一般提供された格好だ。

 「Windows on ARM」では、ARM64向けにコンパイルされたネイティブアプリに加え、ARM32アプリと32bit版のWindowsアプリ(x86)を実行できる。しかし、64bit版Windowsアプリ(x64、AMD64/Intel64)は利用できず、32bitから64bitへの移行を完了してしまったアプリ(Adobe製品など)や、パフォーマンスを重視していたり最近開発されたなどの理由でx86バイナリが初めから提供されていないアプリが利用できないという問題があった。

 同社は「Windows on ARM」のポテンシャルを引き出すにはARM64バイナリをネイティブ実行するのが最適であるとし、既存のx86/x64/ARM32アプリをARM64へ移植することを推奨しているが、「Windows on ARM」のシェアはまだまだ低く、ARM64でネイティブ実行できるバイナリを提供している開発者は少ないのが現実だ。パフォーマンスやバッテリー持続時間の観点からはARM64ネイティブでの実行が望ましいが、x64エミュレーションのサポートを望む声は根強くあった。

 ただし、x64エミュレーションが製品版で一般提供されるのは「Windows 11」のみとなるようだ。x64エミュレーションを体験したい場合は「Windows 11 on Arm」が動作するPCが必要とされている。