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Microsoft、「Windows 10 on ARM」のx64エミュレーションをプレビューリリース

「Windows 10 Insider Preview」Build 21277でテスト可能

Microsoft、「Windows 10 Insider Preview」Build 20277/21277を“Windows Insider Program”の“Dev”チャネルで公開

 米Microsoftは12月10日(現地時間)、「Windows 10 Insider Preview」Build 20277/21277を“Windows Insider Program”の“Dev”チャネルに参加するユーザーに対して公開した。現在、“Windows Update”を介してアップデート可能。対応する「Windows SDK」もリリースされている。

Build 20277(FE_RELEASE)

 Build 20277は、前ビルドに引き続き“FE_RELEASE”ブランチからのリリース。変更内容は機能の改善と不具合の修正が主だ。このビルドへアップグレードすると“FE_RELEASE”ブランチにとどまり、今後はそのアップデートを受け取ることになる。

Build 21277(RS_PRERELEASE)

 Build 21277は“RS_PRERELEASE”ブランチからのリリースで、“Windows Update”の“シーカー(Seeker)”エクスペリエンスを通じてオプション提供される。Build 21277をインストールしたい場合は、「設定」アプリの“Windows Update”画面へアクセスし、[ダウンロードしてインストール]ボタンを押す必要がある。

 Build 21277では、“FE_RELEASE”ブランチへの移行の際に削除された新しい絵文字ピッカー、再設計されたタッチキーボード、音声タイピング、テーマ対応スプラッシュ画面などが再び提供される(一部のユーザーから段階的に解放されていくため、まだ利用できない場合もある)。

 ただし、いったんBuild 21277(RS_PRERELEASE)へアップグレードすると、元の“FE_RELEASE”ブランチのビルドには戻せなくなるので注意したい。アップグレード後10日以内であれば、以前のバージョンへロールバックするオプションを利用することは可能だ。

 Build 21277の目玉は、「Windows 10 on ARM」でx64エミュレーションを利用できるようになったことだ。9月末に予告されていた機能が、ようやく試せるようになった。

 なお、x64エミュレーションのパフォーマンスを最大限に引き出すには、以下のURLから「Qualcomm Adreno」グラフィックスドライバーのプレビュー版を入手し、インストールすることが推奨されている。

 また、ARM64とx64の両方でC++アプリを同時に実行するには、「Visual C++ 再頒布可能パッケージ」のARM64向けプレビュー版(https://aka.ms/arm64previewredist)をインストールする必要がある。

 そのほかにも、本ビルドでは「Emoji 12.1」「Emoji 13.0」がサポートされ、バブルティー(タピオカミルクティー)、泣き笑いの顔、忍者、魔法の杖など、200種類以上の新しいグリフが利用できるようになった。

「Emoji 12.1」「Emoji 13.0」がサポートされ、バブルティー(タピオカミルクティー)、泣き笑いの顔、忍者、魔法の杖など、200種類以上の新しいグリフが利用できるように

 また、絵文字パネル([Windows]+[.]キー)やタッチキーボードにジェンダーニュートラルな絵文字が導入され、対応する男性・女性の絵文字と並べて選択できるようになった。他のプラットフォームと一貫性を高めるため、既存の絵文字にもいくつかの微調整が加えられている。

ジェンダーニュートラルな絵文字が導入