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プレビュー版「Windows 10」のタスクバーにニュース機能 ~WSL起動時のコマンド実行にも対応
Build 21286が公開。Devチャネルのブランチは“RS_PRERELEASE”に再統合
2021年1月7日 10:00
米Microsoftは1月6日(現地時間)、「Windows 10 Insider Preview」Build 21286(RS_PRERELEASE)を公開した。現在、“Windows Update”を介してアップデート可能。“Windows Insider Program”の“Dev”チャネルに参加しているのであれば、“FE_RELEASE”ブランチのユーザーにも提供される。
本リリースの目玉は、タスクバーに追加されたニュース機能だ。自分が興味を持つ分野のニュースや今日の天気などを手軽にチェックできる。ただし、まずは英語圏の国々でテストされるとのことで、日本ではまだ利用できない。
ユーザーインターフェイス関連では、記憶域スペースの作成と管理が「設定」アプリで行えるようになった。[システム]-[記憶域]セクションからたどれる“記憶域の管理”が「コントロール パネル」へのリンクではなく「設定」アプリへのビルトインとなっており、ストレージプールとストレージスペースの作成、ディスクの追加と削除、プールの最適化などが行える(編集部では未確認。順次提供されるものと思われる)。同社は近年、「ディスクの管理」の機能などを「設定」アプリへ移す“脱コントロール パネル”を進めているが、その一環といえるだろう。
また、日付と時刻の設定で“タイムゾーンを自動的に設定する”オプションを有効化しているユーザー向けにもいくつかの改善が導入された。タイムゾーンの変更が高い信頼性で検出された場合、デスクトップにはタイムゾーンが自動で変更されたことを通知するトーストが現れる。トーストをクリックすれば、日付と時刻の設定へアクセスすることも可能。OSがタイムゾーンの変更を確信できない場合は、代わりにタイムゾーンを変更するかどうかを尋ねるトースト通知が表示される。
加えて、「WSL」ではスタートアップ時に実行するコマンドを記述できるようになった。各Linux/WSLディストリビューションの“/etc/wsl.conf”の“[boot]”セクションに“command”というタイトルのオプションを記述しておけば、そのディストリビューションが起動するたびにそれが実行される。
なお、このコマンドはWSLディストリビューションが最初に起動されたときにのみ実行される。WSLディストリビューションは最後のLinuxプロセスが終了したあとも数分間残存する場合があり、その場合は新たなLinuxプロセスを開始してもスタートアップコマンドが実行されない場合があるので注意しよう。WSLディストリビューションが起動しているかどうかは“wsl --list --verbose”コマンドが、すべてのWSLディストリビューションを手動でシャットダウンする場合は“wsl --shutdown”が利用できる。
“Windows Insider Program”の“Dev”チャネルは、アクティブな開発ブランチで試験実装された新機能が提供されている。トラブルにあった場合に自分で解決できるだけの力は求められるものの、初期機能に積極的なフィードバックを行いたいユーザーにお勧めだ。ただし、機能によっては段階的に解放されるため、すぐには利用できないこともある。また、“Dev”チャネルに追加された機能はあくまでも試験的なもので、製品版に導入されるとは限らないので注意したい。