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「OpenSSL 3.0.8」が公開 ~8件の脆弱性を修正

一部は旧バージョンにも影響、「OpenSSL 1.1.1t」への更新を

「OpenSSL」プロジェクトが公開したブログ記事

 SSL/TLSプロトコルを実装したオープンソースライブラリ「OpenSSL」が2月7日(協定世界時)、「OpenSSL 3.0.8」へアップデートされた。複数の脆弱性を修正したセキュリティ更新となっている。

 今回修正された脆弱性は、以下の8件(括弧内は深刻度の評価)。

  • CVE-2023-0286:X.400 address type confusion in X.509 GeneralName(High)
  • CVE-2022-4304:Timing Oracle in RSA Decryption(Moderate)
  • CVE-2022-4203:X.509 Name Constraints Read Buffer Overflow(Moderate)
  • CVE-2023-0215:Use-after-free following BIO_new_NDEF(Moderate)
  • CVE-2022-4450:Double free after calling PEM_read_bio_ex(Moderate)
  • CVE-2023-0216:Invalid pointer dereference in d2i_PKCS7 functions(Moderate)
  • CVE-2023-0217:NULL dereference validating DSA public key(Moderate)
  • CVE-2023-0401:NULL dereference during PKCS7 data verification(Moderate)

 最悪の場合、メモリの内容を読み取られたり、システムがサービス運用妨害(DoS)攻撃をうけたり、ユーザーがサーバーへ送信したアプリケーションのデータが復号される可能性がある。

 なお、CVE-2023-0286、CVE-2022-4304、CVE-2023-0215、CVE-2022-4450に関しては旧バージョンである「OpenSSL 1.1.1」系統にも影響するとのこと。修正版の「OpenSSL 1.1.1t」が同時にリリースされている。「OpenSSL 1.0.2」系統に影響する脆弱性もあるが、パッチが提供されるのはプレミアムサポートの契約者のみなので注意したい。