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「Firefox 112」が公開 ~パスワード欄の右クリックメニューにマスクを外すオプション

セキュリティ関連の修正は22件

「Firefox」v112.0

 Mozillaは4月11日(米国時間)、デスクトップ向け「Firefox」の最新版v112.0をリリースチャネルで公開した。「Firefox 112」は大きな新機能こそないが、細部でさまざまな改善が施されている。

 まず、パスワードフィールドの右クリックメニューに[パスワードを開示]というオプションが追加された。これを有効化すると、パスワードのマスク(「●]による目隠し)を外し、内容を表示することが可能。

パスワードフィールドの右クリックメニューに[パスワードを開示]というオプションが追加

 次に、タブリストパネルでマウスの中クリックが利用できるようになった。不要なタブを簡単に閉じることができる。タブリストパネルはタブバー右端にある[∨]アイコンを押すと現れるパネルで、アクティブなタブを切り替えたり、大量に開いているタブから目的のものをキーワードで検索したりすることが可能。

タブリストパネルでマウスの中クリックが利用できるように。中クリックしたタブは閉じられる

 さらに、閉じたタブを開きなおすキーボードショートカット[Ctrl]+[Shift]+[T]キーの仕様が少し変更された。現在のセッションで閉じたタブがもうない場合は、前のセッションを復元することができる。

 そのほかにも、「Ubuntu」で「Chromium」のSnapパッケージからブラウザーデータをインポートできるようになった(「Firefox」がSnapパッケージとしてインストールされていない場合のみ)。また、「強化型トラッキング防止機能」(ETP)の「厳格」(Strict)モードでクロスサイトトラッキングからの保護が強化されたほか、Windows版ではIntel製のGPUでソフトウェアデコードされたビデオのオーバーレイがサポートされ、ビデオのダウンスケーリングの品質向上と、GPUの利用率の削減が実現された。

 セキュリティ関連の修正は、22件。深刻度の内訳はMozillaの基準で上から2番目の「High」が10件、2番目の「Moderate」が8件、最低の「Low」が4件となっている。なりすましや情報漏洩、アプリのクラッシュ、任意コードの実行などにつながりかねない問題が対処されており、できるだけ早いアップデートをお勧めする。

 デスクトップ版「Firefox」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在MozillaのWebサイトからダウンロード可能。Windows版はWindows 7/8/10/11に対応しており、窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。