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元OperaのTetzchner氏率いるVivaldi Technologies、新ブラウザー「Vivaldi」を公開

「Chromium」をベースに“クイックコマンド”などのユニークな機能を備える

「Vivaldi」v1.0.83.38

 ノルウェーのVivaldi Technologies ASは27日(現地時間)、「Chromium」ベースのWebブラウザー「Vivaldi」を初めて公開した。Windows/Mac/Linuxに対応しており、編集部にてWindows 8.1で動作を確認した。現在、本ソフトの公式サイトから“Technical Preview”版が無償でダウンロードできる。

 Vivaldi Technologiesは、「Opera」を開発しているOpera Softwareの元CEOであるJon S. von Tetzchner氏らによって設立された会社。そのVivaldi Technologiesによって新たにリリースされた「Vivaldi」は高速かつ多機能で柔軟性が高く、そしてユーザー第一であることを目標に開発されているという。

 記念すべき最初のリリースとなる本バージョンは、製品の方向性を示すことを目的とした“Technical Preview”版となっており、未実装の機能や最適化が済んでいない機能が少なくない。それでも、“ブックマーク”、“アドレス帳”、“ダウンロード”、“メモ”といった機能はすでにサイドパネルで利用可能。メール機能や同期機能も本体に統合される予定のようで、まだ“Presto”エンジンを搭載していた「Opera 12」の影響を大きく受けているようだ。

「Google Chrome」と同様、“Blink”エンジンを搭載した「Chromium」がベース
サイドパネル。現在のところ、“ブックマーク”“アドレス帳”“ダウンロード”“メモ”が利用可能。メール機能も統合されるようだ

 そのほかにも、“クイックコマンド”や“タブスタッキング”などのユニークな機能を備える。“クイックコマンド”は[Ctrl]+[Q]キーで呼び出し、キーボード入力のみでタブ・履歴・ブックマークの検索やGoogle検索などが行える。“タブスタッキング”は複数のタブをひとまとめ(スタック)にする機能。スタックされたタブへマウスカーソルを移動させると、ひとまとめにされているタブのプレビューが一覧表示され、タブを選択して切り替えたり、不要なタブを閉じたりすることができる。

複数のタブをひとまとめ(スタック)にする“タブスタッキング”
同じドメインのタブを一括でまとめることも
キーボード操作がメインのユーザーに便利な“クイックコマンド”
設定画面。タブの位置のカスタマイズやキーボードショートカットの変更が可能

 さらに、タブの表示位置は上下左右、好みの場所を指定可能。キーボードショートカットもカスタマイズできる。閲覧中のWebページのカラーをツールバーの背景色へ反映させる“カラータブ”も使っていて楽しい。今後の開発に期待したい。

お詫びと訂正:記事初出時、“タブスタッキング”機能の説明に誤りがありました。お詫びして修正いたします。

ソフトウェア情報

「Vivaldi」Windows版
【著作権者】
Vivaldi Technologies AS
【対応OS】
Windows/Mac/Linux(編集部にてWindows 8.1で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.0.83.38(15/01/27)

(樽井 秀人)