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通信経路を匿名化するブラウザー「Tor Browser 5.0」が公開、プライバシー機能を強化
「Firefox ESR」「OpenSSL」のアップデートによる脆弱性の修正も
(2015/8/18 14:56)
接続経路の匿名化を実現する技術“Tor”が組み込まれた「Firefox」ベースのWebブラウザー「Tor Browser」の最新版「Tor Browser 5.0」が、11日に正式公開された。Windows/Mac/Linuxに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在特定Webサイトで強制終了する不具合を修正した最新版v5.0.1が、“Tor”の開発元である“Tor Project”のWebサイトからダウンロードできる。
今回のアップデートはベースとなるWebブラウザーを「Firefox ESR」v38.2.0へとアップデートしたほか、「OpenSSL」を最新版のv1.0.1pへ更新するなど、各コンポーネントのアップデートが図られた。これに伴い、いくつかの重大なセキュリティ問題が解決されているので、旧バージョンを利用中のユーザーはかならずアップデート行っておきたい。
また、本バージョンではプライバシー関連の機能もさらに強化。トラフィックのパターンがフィンガープリント(指紋)の役割を果たし、経路が特定可能になる恐れを排除するための防御策がいくつか盛り込まれている。
ただし、フォントとキーボードレイアウトのフィンガープリント対策は残念ながら十分な安定性が得られなかったため、搭載が見送られているとのこと。この機能は次期バージョン「Tor Browser 5.5」のアルファ版に含まれているので、興味のあるユーザーはテストしてみるとよいだろう。
ソフトウェア情報
- 「Tor Browser」Windows版
- 【著作権者】
- Tor Project, Inc
- 【対応OS】
- Windows XP/Vista/7/8(編集部にてWindows 8.1で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 5.0.1(15/08/17)