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“Presto”搭載の「Opera 12」に約2年ぶりの更新、セキュリティ向上策を盛り込む

暗号とセキュア通信関連のアップデートとメールクライアント機能の脆弱性修正

「Opera」v12.18

 ノルウェーのOpera Software ASAは、“Presto”エンジンを搭載した「Opera」の旧バージョン「Opera 12」の最新版v12.18を公開した。本バージョンでは、セキュリティの強化を目的としたいくつかの修正が施されている。

 もっとも重要な変更は、“ECC(Elliptic Curve Cryptography:楕円曲線暗号)”ベースの暗号がサポートされたこと。また、TLS1.2で主流となっている暗号化利用モードの1つである“GCM(Galois/Counter Mode)”にも対応した。こうした改善によりセキュリティが向上したほか、主流ブラウザーに足並みをそろえることで「Opera 12」で一部ドメインに接続できなかった問題が解決される。

 そのほかにも、TLS接続を利用するクライアントの多くが“RC4”暗号を安全な暗号のリストから削除していることを受け、「Opera 12」でも同様の処置がとられているとのこと。また、「TLS 1.2」をサポートするサーバーが多くなっていることから、「TLS 1.2」が初期状態で有効化されている。

 加えて、メールクライアント機能に存在した脆弱性も修正された。本脆弱性が悪用されると、最悪の場合、任意のコードが実行される恐れがあるため、利用中のユーザーはできるだけ早めのアップデートを心掛けたい。

 「Opera」v12.18は現在、自動アップデート機能を利用して入手することが可能。オフラインアップデート用のビルドも用意されるという。なお、本バージョンのリリースはWindows版のみで、Mac/Linux版は用意されていない。

ソフトウェア情報

「Opera」
【著作権者】
Opera Software ASA
【対応OS】
64bit版を含むWindows XP以降など(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
12.18

(樽井 秀人)