NEWS(11/01/28 17:50)

Microsoft、IEの互換性検証用にXP/Vistaの仮想マシンイメージを無償公開

XP(IE6/7/8)とVista(IE7/8)を用意、利用期限に注意

 米Microsoft Corporationは26日、IEの互換性検証を目的とした「Virtual PC」用の仮想マシンイメージ「Internet Explorer Application Compatibility VPC Image」v4.2の英語版を無償公開した。Windows XP/Server 2003/Vista/7に対応しており、現在同社のダウンロードセンターからダウンロードできる。

 「Internet Explorer Application Compatibility VPC Image」は、IE6/7/8の互換性検証を目的に提供されているVHDファイル群。Windows XP Professional SP2上のIE6/7/8およびWindows Vista Bussiness SP1上のIE7/8の計5種類が用意されており、仮想PCソフト「Virtual PC」やWindows 7の仮想マシン機能(“Professional”エディション以上で利用可能)で実行することが可能。

 通常、複数バージョンのIEをひとつのOSに共存させることはできず、バージョンの差異に起因する動作の違いを検証するのは手間がかかるが、仮想マシンを利用すればその問題を解決できる。IE9のリリースも近いので、このような検証用の仮想マシンへの需要は今後高まるだろう。

 ただし、VHDファイルへインストールされているOSは英語版になっているので注意。たとえばWindows XPの場合、そのままではIEで日本語サイトを正常に表示できない。別途日本語フォントのインストールや、ボリュームライセンスでのみ提供される「Multilingual User Interface Pack(MUI)」の適用といった作業が必要となる。

 なお、Windows Vistaの場合は、とくに何もしなくてもIEで日本語サイトを正常に表示可能。編集部にて試用したところ、「Google 日本語入力」をインストールすれば日本語入力も可能になることを確認した。

Windows XP上のIE6(「メイリオ」フォントをインストール済み)Windows XP上のIE6(「メイリオ」フォントをインストール済み)

Windows Vista上のIE7。Windows Vistaはファイルサイズが大きいため、ファイルが圧縮・分割されている(解凍・結合後のサイズは約6.3GB)Windows Vista上のIE7。Windows Vistaはファイルサイズが大きいため、ファイルが圧縮・分割されている(解凍・結合後のサイズは約6.3GB)

 また、各VHDファイルの利用には期限が設けられており、それ以降は機能しなくなるので注意。期限はWindows XPで2011年5月18日まで、Windows Vistaで初回起動時より90日となっている。期限が切れたあとは、新しいバージョンの仮想マシンイメージが提供される見通し。

1. Windows 7で仮想マシン機能がインストール済みの場合、“仮想マシン”フォルダから仮想マシンを追加可能。まず、[仮想マシンの作成]ボタンをクリックしよう1. Windows 7で仮想マシン機能がインストール済みの場合、“仮想マシン”フォルダから仮想マシンを追加可能。まず、[仮想マシンの作成]ボタンをクリックしよう

2. 仮想マシンの名前を入力する2. 仮想マシンの名前を入力する

3. オプションを指定。通常はそのままでよいが、メモリの割り当て量は増やしておいてもよい3. オプションを指定。通常はそのままでよいが、メモリの割り当て量は増やしておいてもよい

4. “既存の仮想ハードディスクを使用する”を選択して、解凍したVHDファイルを選択すれば、設定は完了。“仮想マシン”フォルダに作成した仮想マシンが追加される4. “既存の仮想ハードディスクを使用する”を選択して、解凍したVHDファイルを選択すれば、設定は完了。“仮想マシン”フォルダに作成した仮想マシンが追加される

【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
Windows XP/Server 2003/Vista/7
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
4.2(11/01/26)

(柳 英俊)